友人はなぜ
「あれでよかった」といったのか。
それは冷静を取り戻して我に返ったから。
恋愛中は頭が沸騰して相手を理想化して他が見えなくなる。
また、自分の好みにそぐわない部分があることに気づいても見ようとしない。
周囲が反対すればそれ以上に反発することもある。
確かこの憔悴しきっていた友人と会ったとき、自分は彼に
「離れろ」
と言ったと思う。
「別れろ」
ではない。
会わずにしばらくの間距離を置いて過ごせ、というわけである。
連絡を取りたい時はメールでもやりとりする。なるべく
携帯で声も聴かないようにする。声には必ず感情が入るから。
考えてみるときついアドバイスだったかもしれない。
この時友人と同様相手の女の子は、友人の両親の猛反対に気圧されて
相当まいっていたと聞いている。
お互いに冷静になる必要があった。
しばらくの間距離をおいてもらって過ごし、その間でもやはり結婚
する意志が続いていたならば彼の現在は変わっていたかも知れないが、
結局彼は別の選択をした。
その友人が当時を振り返って
「あれでよかった」「ああするしかなかった」
という。相手の女の子の態度にも問題がある、と。
彼の物言いは以前より客観的になっていた。
時間と距離が冷静な思考をつくってくれることが多い。
人間必ずしもいつも十分に冷静沈着であり続けることはできないが、
結ぶ、結ばれるはそういった何ら不自由ない思考をつくり、その元で
判断すればよいのではないだろうか。
