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peachy

そんな気分でみんながすごせればいいのに

手のひらに_ちいさな罪悪_収まった

誰も知らない_ひとつの不幸





さて、なにごとかと申しますと。



今日いつものようにもくもくとバイトに励んでいたら、一人の二十代前半ほどの女性がものものしそうに声を掛けてきたのです。


どうやら商品を買うようなそぶりはなく、ただただじっとこちらを見つめて、うかがっているそのひとを一目みて


もしかして、クレーマーか?と思っても、それほどの怒気は感じられず...


どうしたのかと訊く隙も与えず、彼女は


「謝りたいことがあるんです」とひとこと。



『謝ってほしいこと』の聞き間違いかと一瞬間思って、その身に纏う悲壮感にその認識を改めて居住まいを正すと、


「責任者さんは...どなたですか?」


と、ようやく一息吐き出したのです。


とりあえず、店長代理を呼んで二人で話を促すと、彼女の『告白』は始まりました。




「万引きをしたんです」


それは7年前の2004年のことだったそうです。私の働くこの店のオープンは2002年のはずで、それは当店が絶頂期だった頃のことです。高校生だった彼女は、何気ない思いで手に取ったその商品を待ち帰り、けれど使えず、ずっと、ずっと、行き場をなくした雑貨をいろいろな想いで、覆いかくしていたようなのです。


友人に嗾けられたのか、自分への挑戦だったのか、親への反発だったのか。

何が原因だったのか、言い訳を彼女は口にせず、ただただ、謝罪をくりかえしていました。


余程の緊張だったのだとおもうのです。手は震え、声は詰まり、息は不規則で、言葉はたどたどしく....

けれどそれでも、涙を流すことはなく、精一杯自分の罪に向き合う姿は、決して嫌悪を抱くものではありませんでした。


そして。


そのときの商品と、商品代と、菓子折りを添え、


彼女はそっと帰って行きました。


彼女がそれに満足したのか、訊く術もこちらにはなく、それを見送るしか方法は思いつかず。



七年を_歩いた跡で_掻き汚し

抱いた希み_軌跡に遺す




私が働くこの雑貨店で万引きをした人が、過去どれほどいたのか、それはそれは収集がつかないほどです。


そんな絶頂期であり未熟期であったときの女子高校生たちの、加害者たる罪を憎むとともに、

けれど、私の不甲斐なさを反省させられてしまいました。




一生残る罪悪を、気付かなかった。


それは、それだけで、私にとって大きな反省であり、後悔です。



こちらとしての損害だけではなく、

あの人の中に残る自傷はそのときでないと取り返せないものです。



もちろん、万引きは犯罪です。犯罪は加害者の責任です。

たかが万引き、されど万引き。それによって閉店していく店々は日本全国あとを絶ちません。



けれど、それでも、しがない一店員ではありますが、

彼女らの傷を作らぬよう、明日からはさらに気を引き締めて、店頭に立ちたいと思います。





取りとめもないのに、長々としていて山も谷も堕ちどころのない記文、失礼いたしました。