学校の帰り道学生たちが「今から海外に遊びに行かない?」

そんな数十年前では冗談にしか聞こえない光景が日常化した現代。

 

転送装置もしくは瞬間移動。もしくは青い猫型ロボットが使うピンクの扉を想像してもらえればいいだろう。

歩く、走る、馬、船、汽車、電車、飛行機、移動する手段は高速化の一途を辿って行き、移動手段の終着点は出発から到着までの時間を限りなくゼロにすることだった。

 

瞬間移動が一般化され、距離の問題が解決されるようになった。就業先による引越し、緊急を要する事態(救急、災害)、帰省時の混雑など距離により時間を要する事柄による心配はなくなった。

 

車は減少していき免許をとらない人も多くなった。交通事故による死亡者も減った。そして、歩いてすれ違う人もいなくなった。

一人一台となった装置は誰にでも操作できため、小さな子どもからお年寄りまで使っている。 人が沢山いるはずなのに建物の外には誰もいない。車も滅多に通らなくなったからどこの道路も常に歩行者天国状態だ。 知人との繋がりは密接になったかもしれないが、それまでの移動手段の中で得ていたものはすべて失われてしまった。

 

 

【短編一話書いてしまいそうだから終わり】