畳の部屋の片隅にあるテレビからも伝わって来る。 ギラギラした太陽、照り返す暑さ。俺は縁側でスイカの種を飛ばしながらそれを見ている。耳を澄ますと今でも鮮明に聞こえてくるあの大歓声。九回裏ツ-アウト満塁、カウントツースリー、一瞬だけキャッチャーのサインが見えなかった。確認の為、動作を戻した瞬間、2秒位間があっただろうか、主審が出てきて三塁走者にホームへの走塁を促している。何がなんだかわからなかった。状況を把握するのに頭の中が三回転も四回転もした。ボークだ。サヨナラボークだった。自分に腹が立ち「チェッ何だよ」がハッキリと顔に出た。試合が終ったあと、大粒の涙が溢れた。チームメイトそして最後の夏の先輩に申し訳なかった。…あれから半年、まわりの声に潰されそうになりながらも精神的に強くなった、走り込みもして下半身も鍛えた。夏の予選まであと4ヶ月、序曲が始まり、聖地に向けて本気モードに入る。つづく…
つづく…