犬か猫か。その問は人類史上一番物議を醸してきた問の一つであろう。
私は断然猫派である。
なぜ好きかと聞かれても、すべてが好きとか、無条件に好きとか、完璧、としかいいようがない。
実は大学では、早稲田大学地域猫の会(略称、わせねこ)に所属していた。一見愛護団体のように思われるし、猫が好きな人が大多数なのだが、実際は野良猫の去勢・避妊手術を施し、糞尿や発情期の騒音などの近隣住民とのトラブルをなくし、猫を地域的に飼うことを目標とする共生ボランティアサークルなのだ。去勢・避妊により殺処分されてしまう子猫を減らすことができ、さらには糞尿の悪臭、発情期が抑えられる。また、猫の調子が悪かったりすれば捕獲するなり写真を撮るなりして動物病院で薬を処方してもらい、治療も行っている。
しかし大学との決まりにより当サークルで扱える猫は「大学構内に出没する個体」にのみ限られており、近隣に出没する猫に関しては、近所の方とお話をしながらどこにどの猫が出るかの把握のみとなっている。
大学に入学したとき、どうせなら好きなものをしたいと思いマイルストーン(早稲田の講義情報やサークル情報が載っている雑誌)を何気なく見ていて、このサークルを知ったのが入会のきっかけだった。
大学内に出没する(あるいは出没していた)猫の性格は一匹ずつ違う。

例えばこの茶々(♂)は、餌をくれる人なら大好きになれるタイプ。

大学内の事務室の中に平気で入り込んでは、ソファの上や書類入れの箱の中で寝ていたりする。

このように事務室の人には野生の欠片も見せない

リボンに加えて尻尾で足を包んでいるのがかわいい。

美味しいものが好き。
愛嬌のある顔と図々しさ。今一番アツい猫。

この猫は、冬には法学研究室に入り込み研究者の椅子を奪い取る強者。顔は強面で、実質的に女帝の名をほしいままにしていた。

おしりをぽんぽんされるのが大好きで、餌は割りとどうでもいいように思っている。ぽんぽんされ足りないと、いつまでもせがんでくる。
いつの間にか現れなくなってしまった。

正子(みーちゃん)
猫は人間の数だけ自分の名を持っている。正子、みーちゃん、ミケなどなど。
本当に綺麗な三毛猫なのだ。やはり半野良、目つきは鋭いのだが餌頂戴アピールは飼い猫並み。そして食べ終わった後の素っ気なさも飼い猫並み。

写真を取った当時の年齢は推定15歳以上。綺麗な毛並みが彼女の持ち味。
つい「俺の家来ない?」と言ってしまいそうなほど美しい色合い。
わせねこの何が変といえばネーミングセンス。一部をご紹介しようと思う。
オバマ(白黒猫♂):オバマ大統領当選の年に出没した猫。かなり警戒心が強く、ケージで捕まえることもできず結局去勢手術はできなかった。
ギョーザ(サビ猫♀):中国の毒餃子事件の賑わっていた時に発見された猫。キジ中という雄猫といつも一緒に活動していた、お似合いカップル。もちろん二匹とも去勢・避妊済み。
プーチン:恐らくオバマを意識しての名付けであると思われる。
このように時事ネタに絡めてつけることが多かったが、今では普通の名前をつけるようになった。
わせねこ創設時は構内に野良猫が20匹ほどいたらしいのだが、現在は10匹以内で落ち着いている。
わせねこの最終目的は野良猫がゼロになること。その時はわせねこはお役御免となり恐らく解散となるだろう。少し悲しいことであるが、大変喜ばしいことでもある。いつかその日が来てしまったら一度早稲田を覗いてみようと思う。ノスタルジーとともに。