合理的な不動産売却のために

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金銭消費貸借契約が成立している場合においても、その契約における具体的な返済に関する規定等がなく、借人金の返済能力がその借入者の所得等の状況からみて不合理な際や、ある時払いの催促無しといった状況にある際は実質的に贈与があったものとして、貸付をした者からその借入をした者に対する贈与があったものとして贈与税が課されます。よって、親子間における金銭消費貸借契約のときには、次の点に注意しましょう。
・その契約において、返済期日や月々の返済金額及び利息に関する約定等を具体的に明示すること。
・約定による月々の返済金額が、その者の所得や生活状況等を考慮して返済可能な範囲内にあると認められる金額であること。
・月々の返済等、契約条件を履行していることを銀行振込み等により具体的に証明できること。
対価を支払わない、または著しく低い価額の対価で利益を受けた場合において、その利益を受けた時にその利益を受けた者が、その利益の価額に相当する金額をその利益を受けさせた者から贈与により得たものとみなして贈与税を課税する旨が定められています(相法9条)。この規定において利益を受けたとは、おおむね利益を受けた者の財産の増加または債務の減少があったとき等を指し、労務の提供等を受けたような場合はこれに含みません(相基通9-1)。
その利益を受ける者が資力を喪失して債務を弁済することが難しい場合において、その者の扶養義務者から当該債務の弁済に充てるためになされたものである際には、その贈与により得たものとみなされた利息金額のうち、その債務を弁済することが困難である部分の金額については税が課されます(相法9)。また、貸付金額の多少、貸付期間の長短等から総合的に判定して借主の受ける利息相当額が少額であると認められる場合や租税回避の意図がないとき、贈与税の課税をおこなわなくても課税の公平が維持できると認められるとき等、課税上弊害がないと認められるときには贈与税が課されません(相基通9-10)。

Q.経営している私の会社の工場を移転することにした。これに伴って、会社の工場の敷地として、同様に私個人が所有していた土地を売却することになった。この売却代金を使って、同じく、新しい工場の敷地を私個人が購入し、会社に賃貸することにした。
 事業用資産の買換えの特例を適用することにして、税金の繰延べをしようと考えているが、留意する点はあるか?



A.<解答>
 以下について確認が必要となる。

1、 購入する土地の面積の確認。
2、 譲渡する資産の所有期間の確認。
3、 購入する期間。
4、 事業の用に供する期間。
5、 譲渡する資産及び購入する資産の区域の確認。

<解説>
1、 区域の確認
 1号買換えを適用する場合においては、譲渡する資産 の区域が既成市街地等の区域内に存在するかどうか、購入する資産の区域が既成市街地外に存在するかどうかの確認が必要となる。もちろん、既成市街地外であっても、海外については対象外になる。既成市街地等内の市で一部の区域が対象となっている場合においては、必ず当該市当局に確認することが必要となる。

2、 購入する土地の面積の確認
 購入遺産が土地等である場合においては、原則として、購入する土地等の面積が譲渡した土地等の面積の5倍以内という制限が存在している。この5倍を超えると、超える部分は特例の対象とならないことになっていることに留意が必要である。なお、一定の農地へ買換えた場合は、10倍以内になる場合もある。

例えば 譲渡資産:300平方メートル 6000万円
         (1981年取得、取得価額は、3000万円)
    買換資産:2000平方メートル 6000万円
買換えの対象となる部分
 2000平方メートルのうち、300平方メートル×5=1500平方メートルが対象 
 となります。
 6000万円×1500平方メートル÷2000平方メートル=4500万円

 譲渡所得の計算
  収入金額:6000万円—(4500万円×80%)=2400万円
  必要経費:3000万円×2400万円÷6000万円=1200万円

2400万円—1200万円=1200万円が譲渡所得の金額となる。

3、 購入する期間
 譲渡した年、譲渡した翌年中、譲渡した前年中に資産を購入することが要件となっています。

4、 適用期限
 この特例の適用期限は、平成26年12月31日までとなっています。

5、 譲渡する資産の所有期間の確認
 譲渡した日の属する年の1月1日において、譲渡する資産については、所有期間が10年を超えていることが条件となっている。購入した日から譲渡した日までが10年を超えるという条件ではないため、注意が必要となるだろう。

6、 事業の用に供する期間
 資産を購入した日から1年以内に事業に使用することも要件となる。購入してから1年以内に事業に使用しなかった場合においては、特例の適用は不可能となっている。

Q.親の代から経営してきた、東京23区内の印刷工場を廃業することになった。この印刷工場の土地を売却し、妻の実家のある地方都市に基盤を移し、その資金を使って、再度印刷工場をやってみようかと夫婦で話している。
 印刷工場の土地は親から相続した土地で、売却の税金を夫婦で心配している。税金を減らす方法は何か存在するか?



A.<解答>
 事業用の資産 を買い換えたときの特例を適用することができれば、土地の譲渡益の一部に対する税金を将来に繰延べることが可能となる。

<解説>
1、 事業用資産の買換えの特例とは?
 個人が、事業の用に供している特定の地域内にある土地建物等を譲渡し、譲渡してから、一定の期間内に特定の地域内にある土地建物等を取得し、取得後1年のうちにその購入した資産を事業の用に供した場合においては、譲渡した資産の譲渡益のうち、一部分の税金を繰延できる制度となっている。

2、 1号買換え
 この特例は、購入する資産と譲渡する資産の組み合わせによって、現在、10の特例が規定されています。ご質問の場合は、1号買換えが適用できると考えられるが、買換え特例の中でも代表的なものの一つとなっている。
 この特例は、譲渡する資産と購入する資産が以下のような条件に合致することで、初めて適用することが可能となる。

(譲渡する資産)
 既成市街地等内にある事務所や事業所として使用されている建物あるいはその敷地の土地。
 譲渡した年の1月1日現在で、所有期間が10年を超えるもの。

(購入する資産)
 既成市街地等外にある事業用の建物、構築物や土地等、機械装置等。
 ご質問の場合、売却する土地は東京23区内のため、既成市街地等に該当すると考えられる。妻の実家の地方都市が既成市街地等外に該当し、その区域内で印刷工場として使用する土地建物として購入することができれば、東京の土地建物等の売却により発生する譲渡益の一部について、課税を繰延べることが可能となっている。

3、 既成市街地等とは?
 以下に掲げる区域をいいます。
(1) 近畿圏整備法第2条第3項に規定する規制都市区域。
(2) 首都圏整備法第2条第3項に規定する既成市街地。
(3) 首都圏、近畿圏及び中部圏の近郊整備地帯等の整備のための国の財政上の特別措置に関する法律施行令別表に掲げる区域。

<既成市街地等の範囲の表>
[首都圏]
東京都:23区・武蔵野市の全域。
神奈川県:横浜市・川崎市の特定の区域。
埼玉県:川口市の特定の区域。

[中部圏]
愛知県:名古屋市の特定の区域。

[近畿圏]
兵庫県:神戸市・尼崎市・西宮市・芦屋市の特定の区域。
京都府:京都市の特定の区域。
大阪府:大阪市の全域。守口市・東大阪市・堺市の特定の全域。


4、 判定の時期
 譲渡や購入した土地等が、上記の地域あるいは区域に該当するかどうかの判断は、その土地等を譲渡した時あるいは取得した時の現況によるものとされている。従って、1号買換えの適用を受けようとする場合においては、譲渡及び購入の直前において、当該資産の所在する各市町村へ、上記の地域に該当するかどうかの確認が重要となる。取得時に既成市街地外で、その後既成市街地内に取り込まれた場合でも適用は可能となる。

5、 課税の対象となる譲渡所得の計算
(1) 売却代金以上の事業用資産を購入した場合
(一)収入金額:売却金額×20%
(二)必要経費:(売却した資産の購入代金+譲渡に係る費用)×20%
(三)譲渡所得の金額:(一)—(二)が税金の対象となる。

例えば、ご質問の場合、土地建物を5000万円で売却(譲渡費用500万円)、6000万円の土地建物を購入した場合には

(一)収入金額:5000万円×20%=1000万円
(二)必要経費:5000万円×5%=250万円
(相続で取得し、取得価額が不明のため、概算取得費を適用)

(必要経費250万円+譲渡費用500万円)×20%=150万円

一、 譲渡所得の金額:(一)—(二)=850万円が税金の対象となっている。

(2) 売却代金未満の事業用資産を購入した場合
(一) 収入金額
 (売却金額—買換資産の購入代金)+買換資産の購入代金×20%

(二) 必要経費
 (売却した資産の購入代金+譲渡に係る費用)×上記÷(一)売却金額

(三) 譲渡所得の金額:(一)—(二)が税金の対象となる。

例えば、ご質問の場合、土地建物を5000万円で売却(譲渡費用500万円)、3000万円の土地建物を購入した場合。

(一) 収入金額:5000万円—3000万円=2000万円
        3000万円×20%=600万円
        2000万円+600万円=2600万円

(二) 必要経費:250万円+500万円=750万円
        2600万円÷5000万円=0.52
        750万円×0.52=390万円

(三) 譲渡所得の金額
(一)—(二)=2210万円が税金の対象となる。

<解答>
 減価償却費が少なくなるため、買換資産が建物等の減価償却資産の場合、買換え特例を適用しない場合と比較して、不動産所得が増える可能性が存在する。

<解説>
1、 買換資産 の取得価額 
 買換資産の取得価額の計算は、購入金額と売却金額の大小に応じて以下のように、計算することになる。

(1) 売却金額>購入金額
A:購入金額×20%
B:(取得費+譲渡経費)×(購入金額×80%)/売却金額
A+B=買換資産の取得価額

(2) 売却金額≦購入金額
A:購入金額—売却金額×80%
B:(取得費+譲渡経費)×80%
A+B=買換資産の取得価額

 売却金額と購入金額が同額のため、あなたの場合、(2)の計算式により買換資産の取得価額を計算することになる(譲渡経費はないものとする。)
A:1億円—1億円×80%=2000万円
B:(2000万円+0)×80%=1600万円
A+B=3600万円

2、 減価償却額の計算
 減価償却費は不動産所得の計算上、必要経費に参入することになる。減価償却費は、通常購入金額を取得価額として計算することになるが、買換特例を適用した場合には、上記の通り取得価額が少なくなり、減価償却費も減少する。
 あなたの建築予定の木造アパートの耐用年数は22年ですから、1年分の減価償却費を比較すると以下の通りとなる。

(1) 買換え特例を適用しない場合
 取得価額1億円×0.046=460万円

(2) 買換え特例を適用した場合
 取得価額3600万円×0.046=165.6万円
→差額294.4万円

上記の差額分、減価償却費が毎年少なくなるため、買換え特例を適用するには十分な検討が必要となることに注意しなければならない。