ITってどんな意味か知ってる人?
僕は勢いよく手を挙げ、自信満々に答えた。
「インターネット・テクノロジー」
高学歴の連中が集まる中、大恥をかいた。
それは普段、企業の説明会やインターンシップにおいて人前で発言することが少ない僕にとってかなり勇気を振り絞った出来事だった。
「インフォメーション・テクノロジー」
やってしまった。
周りの人はどう思ったかはわからないが、僕には確かにみんなの冷たい視線を感じた。
名誉を挽回するためにその後のワークを必死に取り組んだ。
「このクライアントの課題は.......」
午前10時から行われたこのインターンシップは12時から1時間休憩に入った。
「今回はグループ全員でご飯を食べて交流を深めましょう。」
正直、地獄だった。
僕は誰かとご飯を食べるという行為が苦手だ。なぜなら気を使って食べなければいけないだ。もちろん気を使わない友達であるか、若しくは自己の利益になるような食事だったらわからなくもない。
今回は話が違う。
ましては、グループのメンバー6人いたが、そのうちの5人は苦手なタイプ。俗にいう自分のことしか話さないやつ。空気の読めないやつ。
なんでこいつらに時間を拘束されて、食べたくもない飯を一緒に食べなきゃいけないんだよ。
まあ、そこで空気を悪くするわけにも行かないので、なんとかその場を凌いだ。
案の定、自分の話は一切出来ず、1時間のお昼休憩が終わった。
ワークに戻ると意味のわからないアイスブレイクから始まり、クオリティの低い課題をやらされた。
結果、今までに知らなかった情報や知識を得ることが出来たので、この1日は価値があったと言えるいい1日だった。
最後、めんどくさくなって強引にまとめたが最初はこのくらいでいいだろう。
これから、コンビニの夜勤だ。
りんご