ホイールバランス。

クルマを所有していて夏冬のタイヤ交換をショップに依頼した時に一度は聞いたことある言葉だと思う。

 

こんな僕でも15年くらい自動車業界(の端くれ)にいて お客さんたちに何度か説明したことのある単語。

 

 

 

 

 

 

 

 

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ホイールバランスとは車輪などの回転体の円周付近における重量配分のバランスのこと。

シーソーやヤジロベェで片腕が重いとどちらかが下がってしまうが、両方の重量バランスが取れていれば中立のまま静止することができる。

その状態が各円周上で成立していることを「バランスが取れている」と表現する(実際はもう少し違うけどわかりやすく多少端折っています)。

 

今日はそんなホイールバランス…しかもロードバイクの車輪におけるバランスのお話し。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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少し前に購入したシマノのWH-RS81-C50というホイール。
C50とはリムの高さが50mmあることを指すけれど、このリムの高さでホイールのおおよその性格が決定されてしまう(素材や組み上げ方でも変わってくる)。
一般的にリムの浅い(低い)ホイールは山岳ヒルクライム向け、リムの深い(高い)ホイールはタイムトライアルやロードレースなどの高速巡航向けと言われてる。
 
特にレースに出るわけでもなくてモテギエンデューロで少しでも楽がしたくて興味本位で落札したホイール。
必要なのは後輪だけだったけど思いの外安価で落札できたので前後ともレギュラー化した。
 
ところがこの後輪をつけて走ってみるとボコンボコンと波打つような衝撃が返ってくる。
まるでガムかウ◯コを踏んだ直後のように…。
 
大きな振れはないようだけど メンテナンス台に載せて空転させると共振して車体が大きく揺れる。
走るには走るけど目的が快適な高速巡航なので不安材料やロスはできる限り排除したいわけ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 

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そこでホイールバランス。
車の場合は5g刻みだけど自転車の場合はもう少し細かくやったほうがいいそうなので1g単位で詰めてみる。
 
 余談だけど大昔にクルマのホイールバランスで1g単位までキッチリ取ってもらったと仰るホイールを再度計測させてもらう機会があったけど、4輪とも2〜4gづつほんの少し誤差があった。
これはホイールバランサーと呼ばれる機械の計測位置(ステップ)の精度の細かさや計測数値の端数繰り上げの仕様からくるもの。
県内有数の老舗某有名ショップでやってもらったらしいけど。

そしてバランサーは定期的にキャリブレーション(校正)をかけないと誤差が生じてしまう。
 
乱雑に扱わないでね。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 

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話逸れたけど。
 
バランス計測の方法や手順はいろいろあるだろうし、本格的な装置は持ち合わせていないので理屈だけ把握した上で簡易的に計測した。
その結果がこの数値…多すぎ…。
スピードセンサー用のマグネットが付いているにも関わらず この箇所が一番軽い(反対側が重いのでこの箇所にウェイトをつける)とでた。

 

完組の中古ホイールなのでセンターが出ていないのとリムが深いこと、その分チューブのバルブ長が長いことが少なからず原因らしい。

決してシマノだからということはない。

 

 
 
 
 
 
 

 

 

 

 

 

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簡易計測用の1円玉をそのまま貼り付けていたのでは金欠になってしまう見た目がイケてない。
専用の貼り付けウェイトもあるけれどここは「古典的かつ伝統的」なゴルフ用の貼り付けウェイトで代用してみる。
 
黒のつもりで購入したのに群青メタリックだったけど。
価格は1パック302円。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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カーボンやラッピングなホイールはウェイトを剥がした時にクリア塗装が剥がれてしまう??
よくある中古のホイールがクリア剥げを起こしているのは経年劣化の他にこれもあるのかもしれない。
 
ウェイトは片側だけに貼り付けずに等分して両側へ、リムブレーキの場合はブレーキシューの当たり面に接触しないように距離をとって貼り付ける。
粘着力が弱いものもあるので必要に応じて上からアルミテープやカーボンシートなどを貼り付け。
 
ホイールバランスはチューブやタイヤを組み込んでスピードセンサー用のマグネットや常用するスプロケットを装着した状態で計測する。
当たり前だけどバランス計測後にタイヤ交換した場合や長距離を走行した後、仕様変更をした後はバランスが狂うので再度作業し直すことになる。
この辺はクルマのタイヤと同じ。
タイヤは均等に減ってくれないからね。
 
 
 
 
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

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同じくシマノのWH-RS81-C35というホイールも簡易計測してみた。
リムの「てっぺん」が平らな形状なので こちらのホイールの方が貼り付けウェイトを見栄え良く配置できるような気がする。
他にも釣りの時に使う「ガン玉」をスポークに挟み込んだり板ウェイトを山の上を両側から挟み込むように貼り付ける手法もある。
 
何れにしても走行中に取れないこと、ブレーキシュー接触面にハミ出ていないことが最重要。
見た目を気にするならば黒のマッキーペンで塗りつぶしたりカーボンシートを重ね貼りするのも1つの手。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 

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在庫ホイールは種類分けをして装着されているスプロケットのスペックタグが見えるようにして物置へポイー!
使うのはしばらく先かもね…。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
2016/12/21            記