自転車を構成するパーツは全て消耗品と言ってもいい。

タイヤ、チェーン、ワイヤー、ブレーキシュー、ベアリング…。
 
ホイールはリムの使用限界があるしフレームも大事に使っていても金属疲労や紫外線により塗装状態も劣化する。
 
 
 
今日はそんな消耗品の1つ「チェーン」の交換のお話。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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外装多段変速機が付いている自転車はリアの変速段数によってチェーン(の外幅)が異なる。
主に5速以下、6〜8速、9速、10速、11速。
国内最大手シェアのシマノやカンパニョーロの違い、ロードとマウンテン…など。
シマノとスラムは共有できるけどカンパはできない、が シマノ・カンパ共通と謳ってるチェーンもある。
今回使用するKMCのX11チェーンの紹介ページを見ると「Compatibility: SHIMANO, Campagnolo and SRAM 11 speed drivetrain systems」と両適合になっていたりして…。
 
 
交換する車両の仕様に合わせてきちんと適合したチェーンを選択しないと 変速不良や場合によっては重大な損傷・事故を招きかねない。
自信がない場合は専門店・ショップへ持ち込むべし。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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常に回転している部分ではあるけれどパッと見では消耗しているのかどうかはわからない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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チェーン交換はメンテナンス台や三角スタンド、なければ鉄棒のようなラックに引っ掛ければやり易い。
地べたに置いたり逆さまに立て掛けても出来ないことはないけど やるなら立った姿勢で出来る高さで作業したほうがいいかと思う。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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チェーンは一見すると全て連続していて簡単には外せない。
よーく観察すれば始まりと終わりの結合部が見えてくるわけで コネクトピンで繋いであるならばどこでも、ミッシングリンク(簡易接続パーツ)があるならばそこで切断する。
 
ミッシングリンクは先の細いプライヤーのような工具や専用工具を使って挟み込むことで切断(解除)できるが、ない場合はフロントアウターに掛けた状態でわざとひとコマ浮かせてゴムハンマーなどでコンコンすれば外れる。
 
 
10速までのミッシングリンクは再使用可能、11速用のミッシングリンクは再使用不可とされている(けど貧乏性なので何度か使っちゃう)。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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新品のチェーンは長めに用意されているので自分の仕様に合った長さを選定しチェーンカッターと呼ばれる専用工具で切断する。
シマノの一部のチェーンは表裏の向きがあったりコネクトピンで接続する場合は結合する向きも指定されてる。
 
交換作業だけで済む場合は既存のチェーンに長さを合わせればいいし、新規作成するならメカニックマニュアルに従って長さを決定。
コマ数を数える必要はないけど 新品状態のコマ数がわかるなら切断するコマ数で決定できる(が、間違うとあとあと面倒なので並べて比べるのが簡単でいいと思う)。
 
チェーンカッターは変速段数で使い分けするみたいだけど 僕の場合何故だか10速のチェーンカッターで11速チェーンもやり繰りできてる。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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切断し余ったチェーンは(貧乏症だから)捨てずに取っておく。
何かに使えると思ってるけど結局使わないんだよなあ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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今回のチェーンは安いグレードだけど一応シルバーのミッシングリンクが同梱されていた。
 
ミッシングリンクの嵌合は素手で軽く嵌めたあとに結合部をリアスプロケットとフロントチェーンリングの間に持ってきてペダルを軽くパコーン!と叩くと簡単にハマる。
余った使用済みゴールドのミッシングリンクも(再使用不可って書いてあるけど)勿体ないので応急用としてツールボトルに入れておこっと。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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前回交換時の積算走行距離は331km。
 
途中サイコンを交換したけど この日のために手入力で積算走行距離を入れておいた。
交換距離は2,720kmと少し時期が早かったかな?
今年はもう長距離走ることはない(と思う)し、年越しはキレイなチェーンで過ごしたいのでやっちゃおう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
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積算走行距離はあくまでも目安。
チェーンの交換時期は「伸び」の状態で判断したほうがいいと思う。
専用工具「チェーンチェッカー」で測るのが一番だけど、ない場合はフロントアウターのチェーンリングに引っ掛けた状態で指で摘んでみる。
伸びたチェーンを摘むと隙間がありチェーンリングの山や向こうの景色が見えてしまう。
※チェーンリングが異常摩耗している場合はこの手段は無意味です
 
 
 
同じ3,000kmでも通勤とロングライド、エンデューロやレースでは負担具合が全然違う。
この辺はクルマのオイル交換も同じだと思う。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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新品のチェーンは指で摘んでもほとんど浮かず、しっかりとハマっているはず。
 
伸びる、伸びた、と表現しているけど実際は伸びているわけではなく、インナーリンクとローラーが磨耗して隙間が出来てしまうことを「伸び」と表現する。
なのでチェーンが伸びたからといってコマを詰めて短くすれば済む、なんてことはない。
伸びたチェーンはチェーンリングやスプロケットにもきっちり嵌合しないだけでなく スプロケットの歯先を削ってしまう原因にもなる。
 
定期的なメンテナンス(洗浄、注油、伸びチェック)はパーツの寿命を延ばすだけでなく性能を維持することにも直結する。
メンテナンスの仕方はスポーツ自転車だけではなくシティサイクルやクロスバイクでも共通なので覚えましょう。
※チェーン洗浄の方法は割愛、ググってください
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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新しいチェーンと5800系105のスプロケットは見た目がキラキラしてて良いね。
 
ハイグレードのスプロケットがピカピカじゃないのは仕方ないにしてもシマノのチェーンは油断するとすぐに錆びちゃう。
他社品の11速用チェーンはいろんな会社からリリースされてるのでおサイフと用途で自分に合ったものを見つけてください。
個人的にはホビーユーザーの週末ライド程度ならばD/Aチェーンを使うよりも105チェーンを2回使ったほうが幸せになれると思う。
タイムトライアルや競技の場合は別だけど。
 
 
 
 
 
 
 
 
KMC X11 Silver 1,892円(送料込)
 
 
 
2016/12/13     記