だいぶ前にブレーキについて薀蓄を垂れたけれど、いくつかの選択肢の中でこれだと思うものをひとつに絞って装着・テストすることになった。















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今回の作業場所は普段と違うところ。
とある駐車場にて待ち合わせ時間までの空き時間で作業することにした。














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ひとつ目。
箱はデュラエースだけど中身はアルテグラ。
現行モデルのブレーキBR-6800だ。
変則的なデュアルピボットブレーキ「SLR-EV」。
詳しくはググってほしい。
真ん中の軸は固定で左右のアームが独立した対象軸を持つことで左右均等に圧力がかかるらしい。
どちらかというとUブレーキやダイレクトマウントブレーキみたいなものか。














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色が気に入って取り付けたキャリパーブレーキ。
アーム自体は細いので素手でもしなってしまうほど。
別の自転車へ取り付けようか。















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フネ(カートリッジブレーキシューを収める薄緑色の部品のこと)はアルテグラと形状も同じなので使いまわす。
カートリッジシューはランク上のデュラエースと同じR55C4だ(105から上は同じシュー)。
余談だけどR55C4のシューはゴムの匂いがいい香りだと思う。
タイヤのような所謂ゴム臭くないと思うのは僕だけだろうか。















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アルテグラから上のグレードのキャリパーブレーキはリリースレバーにノッチが付いていて任意の角度で開き具合を調整できる。
通常はタイヤを外す時などのために開か閉の2箇所しか固定できない。

そうかと思っていたら4700ティアグラのブレーキも同じノッチが付いていた。
店頭に並んでいた5800イチマルゴのブレーキはそうでなかったのだが、これはどういうことだろう?















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後輪ブレーキ。
見た目では前輪用のものと違いが全くわからなかった。
違うのは車体取り付け軸の長さくらいか。
長いのが前輪用、短いのが後輪用。
センター軸にはローラーベアリングが付いていてフリクションロスが軽減されている。















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ふたつ目。
Qファクターを微調整するためのペダルワッシャー。
Qファクターとはペダル軸からペダル中心までの距離のこと。
一般的に狭い方がよいとされているが 僕のペダルはQファクター48と小さく、狭すぎてクランクにシューズのインサイドを擦ってしまう。
48という数値がウリの商品なのにそれが仇となってしまうのはなんとも皮肉だ。
別のペダルでも良いのだが 緑色のペダルは滅多にないからどうしても使いたい。
なのでペダルワッシャーという専用のワッシャーを左右各1枚挟んで使用している。
そのワッシャーの価格、2枚で500円とかなり割高。

あまり外に広げ過ぎても逆効果だけど 僕のような図体のデカイ人間は通常より広くてもいいと思う。
広いことのメリットはトルクがかけられること、デメリットは高回転に向かないこと、らしい。















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よくブログとかで市販のワッシャーを流用したという記事を見かけるがホームセンターなどで売っているM14のワッシャーでは内径が小さくて棒ヤスリなどで拡張しないとならない。
かと言ってワンサイズ大きいワッシャーではクランクを傷付けてしまう。

そこで僕が目をつけたのはエンジンオイルのドレンボルトのワッシャー(パッキン)。
ペダル取り付け軸のサイズは9/16インチ(約14.2mm)なので前記のM14では当然ながらサイズが小さい。
インチワッシャーがあればよいが かなり大きなホームセンターでもなかなか置いてない。
ではなにが良いかというとホンダ車用のワッシャー。
22×14.2×2と魅力的なサイズなのだ。














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内径9/16インチ。
いつも他社と違う「とんがった」ホンダもここで役立つわけだ。












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留意点は外径が22mmと大きいということ。
クランク側に凹みがある場合はサイズが合わないとピッタリと密着しないどころか最悪の場合脱落の恐れもある。
取り付けは自己責任で。














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ありがとう、緑のブレーキ。
















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テストコースはいつもの古賀志山。
SLR-EVのブレーキはそれに合ったブレーキレバーを併用することで最大の威力を発揮する。
現状のブレーキレバーはST-4600なので対応品ではあるもののレバー比の問題で最大限のパフォーマンスを発揮できない。


それでも古賀志山の下りでは軽いタッチのブレーキングで車体速度を落とすことができた。
体重がムダに重くて滑降速度が高くなりがちな僕にとってブレーキコントロールは重要だと最近感じてきた。
そしてR55C4の吸い付くような感触。
握り始めの引き摺り気味なタッチから、奥まで握った時の「吸い付き感」は握力で車速をコントロールするような感じ。
これがSLR-EV対応レバーになるとレバー比のおかげで
軽い握力で以前と同等またはそれ以上のストッピングパワーを得られるそうだ。


ペダルワッシャーは上出来。
シマノのビンディングペダルでも最上級グレードのデュラエースとアルテグラだけは「ペダル軸プラス4mm」という設定品番があるくらいだ(その場合Qファクターは56mmと僕の48mmよりはるかに広いのだが)。
踏み込み時のトルクがしっかりかかることと 立ち漕ぎの時も骨盤の真っ直ぐ下にペダルがきたようで 膝や足首、シューズ内の小指に圧迫感を感じなくなった。

ロングライドの疲れ具合でどれだけの差が出るか、楽しみだ。










ワッシャーは2枚で200円程度。







2016/04/10   記