The Starry Night
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久しぶりに知人と会う。
新たな住まいが少々変わっていることは聞いていた。
来るかと問われたので行くと答える。完全なる興味本位。

いわゆるシェアハウス。
アパートのようなものを想像していたら、大きいマンションで驚いた。
規模的に総勢50人はくだらないだろう。

知人の後をついて入った先にあるロビーに、住人が居た。
日本人男女。外国人も少なくないと聞いていたので内心では
がっかりしつつも軽く挨拶をして通り過ぎた。

先のロビーには誰も居なかった。
壁には謎のショドー。文化交流の名残だという。
数人が立ち替わり入れ替わり入ってきては、都度挨拶をする。
すべて日本人だった。

The Starry Night-ショドー

共有のキッチンを眺めてみたが、食器が共有されていることと
炊飯器が6つほど並んでいること以外は取り立てて目につくものはない。
冷蔵庫の中には番号が書かれたものがズラリと並ぶ。
「部屋番号を書いておかないと食べられちゃうんだよ」と笑う知人。
ゴミなどは片付ける専門のスタッフが居るらしい。

The Starry Night-キッチン

人が増え、落ち着かなくなったので部屋に移動して驚いた。
ワンルーム。文字通りのワンルームでトイレも何もない。
共同のトイレとシャワールームが別途用意されては居たが湯船はない。
個人的には冬を越せる気がしないなと思った。

とはいえ興味深いところだった。住むのは遠慮したいが。
ちょっとした用事で通りかかった公園がとても賑わっていた。
何か色々と地域のイベントをやっているらしかった。
帰りしなに覗いてみると、保護施設が猫を連れてきているのに気付く。

実によく寝ている。寝る子が猫の語源になったという説があるだけある。
撮影してもいいかと係員の方に問うと、構わないと即答された。
フラッシュも問題ないと言われたが、そこはあまり好ましく思わなかった。

The Starry Night-寝子

猫は子猫と成猫併せて7匹くらいいただろうか。半分以上が子猫だった。
猫達はアルコールで消毒してから触れるシステムになっていて、
思うより多くの人達が触っていた。案外子どもは少なく大人の女性が多い。

しまおうとした時なぜか柱を掴んで拒みだした子猫。
このあと無理やり引き剥がされていた。

The Starry Night-君を離さない

数枚写真を撮らせてもらいお礼を言うと、その場をあとにした。
誰か優しい人のもとで眠っていればいい。
ある日突然現れるようになった猫がいる。

自活能力に欠け、人を見るとしつこく纏わりつく様子からして
誰かに捨てられたようだった。彼はそのまましばらく放置され、
日に日に痩せ細っていくのが不憫だった。今は近所で誰かが
餌をやっているようで、それなりには肉感が保たれるようになった。
ただ当初必死で鳴き続けたせいか、もう掠れたような声しか出ない。


The Starry Night-猫


見ると少し嫌そうな顔をする。逃げはしない。何もしないと知っているからだ。
「おい、猫」そう呼ぶと、面倒くさそうに「にゃあ」と返事をする。
出会った頃とは違って触ろうとすると逃げるから、嫌なんだろう。


The Starry Night-にゃあ


「居たのか」「にゃあ」「ご飯は食べたのか」「にゃあ」
どちらかが飽きると応答は止まる。
わかっているのかわかってないのか。
そんな関係。
とある縁で今までに三度ほど足を運んだ土地。
都度賑わうその場所も、閉鎖してしまうのだという。
きっと今日居たほとんどの人はそのことを知らない。

$The Starry Night-シロツメクサ

帰り道すがら、シロツメクサが群生しているのを発見した。
先ほどすれ違った親子が笑いながら花冠を作っている。
自分は何も見ていなかったんだと思う。
気付いてよかった。
紫が高貴な色だという価値観がいつごろ取得されたか定かでない。
尊いとされる衣の色がそうであったから、そう思うのか。
何の先入観もない幼子は、紫色を見てどう感じるだろう。

The Starry Night-藤


The Starry Night-ラベンダー


藤もラベンダーも色を表す名前として用いられている。
花を愛で、その姿や色を美しく思う心はどこにおいても変わらないものだ。

気付けばその呼び名にもすっかり慣れてしまったスカイツリー。出来てだいぶ経つのに全景はきちんと見たことがなかった。

たまたま立ち寄った先ですぐ側からよく見えると知り、カメラ片手にふらりと。誰もいない絶景ポイントでどこが一番良いものかと少しずつ場所を変えてはカメラを構える。しかしそんな姿が目立っていたのか、釣られるように人がやってきてしばし佇んではスマホを構えて去っていく。そしていつの間にやらそんな人に気を遣いながら撮影するはめに。



The Starry Night-スカイツリー遠景

The Starry Night-スカイツリー望遠



赤い看板が惜しいもののまぁ上出来ってことで。