新たな住まいが少々変わっていることは聞いていた。
来るかと問われたので行くと答える。完全なる興味本位。
いわゆるシェアハウス。
アパートのようなものを想像していたら、大きいマンションで驚いた。
規模的に総勢50人はくだらないだろう。
知人の後をついて入った先にあるロビーに、住人が居た。
日本人男女。外国人も少なくないと聞いていたので内心では
がっかりしつつも軽く挨拶をして通り過ぎた。
先のロビーには誰も居なかった。
壁には謎のショドー。文化交流の名残だという。
数人が立ち替わり入れ替わり入ってきては、都度挨拶をする。
すべて日本人だった。
共有のキッチンを眺めてみたが、食器が共有されていることと
炊飯器が6つほど並んでいること以外は取り立てて目につくものはない。
冷蔵庫の中には番号が書かれたものがズラリと並ぶ。
「部屋番号を書いておかないと食べられちゃうんだよ」と笑う知人。
ゴミなどは片付ける専門のスタッフが居るらしい。
人が増え、落ち着かなくなったので部屋に移動して驚いた。
ワンルーム。文字通りのワンルームでトイレも何もない。
共同のトイレとシャワールームが別途用意されては居たが湯船はない。
個人的には冬を越せる気がしないなと思った。
とはいえ興味深いところだった。住むのは遠慮したいが。









