何もしていないのに、なぜか
隠れたくなるような、目を
反らしたくなるような。
あの気分は何だろうか
パトカーや警察を
見た時のような…。
少し違う。
機械に見られているという感覚。
機械自体に目はない。
機械は映像と音声を記録する、
それだけ。それだけの優れた『機能』
でも、まるで、目以上の
あの黒さ。まばたきのない。
一瞬たりとも、見逃しはしない。
そして後で、見るのは人間。
直接見る訳ではないし、
上書きされてただただ
消えていくだけかもしれない。
でも、そうでなければ。
あとで見るのは人間なのに、
人間以上に見られている。
あちらの姿は見えないままで、
安心です。防犯カメラ。
あるだけで、防犯になるね。
だから、存在を主張する。
だがら、皆受け入れる。
盗撮。隠しカメラ。犯罪。
だから、取り締まる。
皆許さない。
同じカメラでも、存在を
主張すれば受け入れられて
存在を隠せば犯罪になる。
隠せば、犯罪になる。
それはそうだ。
もちろん、2つは設置する場所が
違って、目的も全然違うし
防犯カメラは実際かなり
役立ってると思う。
その違いは明らか。
でも、防犯カメラと
監視カメラって
何が違うんだろう?
映った全ての事実を、
事実としてそのまま公開
することはありえるだろうか。
プライバシーの問題だから
あり得ません、
誰のプライバシーだろうか?
全てを映し、そのままを
公開すると信じて疑わない
安心に酔ったあなたの前に
誰かのプライバシーが
保護された映像が
全てとして映し出される。
酔ったあなたは
信じるだろうか。
『僕らは愚かなことに、
世界中に目をつけて』
何かの歌詞であった。
自分の目だけが、
1番確かなもの。
自分の耳だけが、
1番確かなもの。
明らかに加工されたもの、
分かっていて見る。
加工されていないと
疑わないもの、
それも分かって、自分の目で見て。
カメラに安心を、
客観性を、
求められなくなった時。
人間の記憶なんてあやふやで、
いとも簡単に書き換えられて
いくらでも先入観は入って
時にはわざと嘘だってつく
それでも、自分の目で
見たものを確かに集めて
見れなかったものだって
見に行けるなら見に行って
最終的に真実なのは、
それではないだろうか。
全てを見ることなんて
出来なかったとしても。
…こちらの姿を見られることなく、
世界中を覗く。
そんなインターネット社会を
予測したかのような『箱男』。
著:安部公房
という小説が好きなんだけど、
この次があるとしたら、
その、世界中についた目を
本物の目として全肯定してしまう
ような、不気味な小説が
あるのではないかと予想して
書きました(笑)
空想は止まりません。
花火、きれかったね。
おやすみ。
れ