実際、とっても気落ちした。
 先週、友人とふたり、亡くなった友を訪ねて。眼前にはまぎれもなく「死」というものがあった。頭で理解とか、実感とか、そんな観念は吹き飛んで、彼はもうこの世の人ではないことを痛感させられた。
 宣告された「余命」より、随分短いものだった。その間自宅で、残される家族のケアに全霊を傾けていた。彼の壮絶な努力は見事に報われていた。
 ひとかけらの遺骨と、いつか私があげたサングラスをいただいた。旅を至上の友とした彼は、いまは未知の世界を楽しんでいるのだろうか。

 なんだか、さっぱり気力を失い、それが原因とも思えないが、ひどい腰痛に見舞われた。それも左側だけ。
 駆け込んだ治療院で「これは内臓疾患からきているに違いない」と、断言に近い言葉。即刻、内科に行くべきとアドバイスされた。
 恐ろしい。死が意識から離れない今、たったこれだけの言葉が心を締め付ける。
 
 その足で内科に向かった。友人のところだから、精神状態も説明。で、受診。今日、電話をすると「実に健康。栄養失調もないし、貧血もない」。
 コルステロールが若干高め。それは、目下、朝・昼・晩と、つとめてチーズを食べているから。

 空で友人は笑っているだろう。
 「ホントにジタバタするヤツだな~」と。呆れてくれてもいいけれど。