泣いて過ごすも一生。 
 笑って過ごすも一生。
 したり顔で、そんなこと。指摘されなくたって、誰だって分かってる。なんと、無意味な言葉の羅列。
 好きで泣いてる人もない。
 無理して笑う要もない。
 
 明るく楽しく、幸せの連鎖を。

 スローガンはスローガン。
 「飲む時は、ただの人。」82年のサントリーのコピーとどこがどう違うのだろう。
 菅原文太は言っていた。
 「天才も凡人も、社長もヒラも、大臣も庶民も、なんもかも、ホワイトのボトルの前では、同じ、普通の人間です。肩書きやレッテルがとれて、身が軽くなるんでしょうか・・・」
 肩書きやレッテルがことのほか、大事にされていた頃。だからこそ、このコピーは生きていた。
 あるいは、楽な時代だったのかも知れない。肩書きとレッテルが、大層なものと信じられたのだから。

 「個」に帰らねばならぬとき、むき出しのリアリティに遭遇する。

 「昨日は何時間生きていましたか」
 これはパルコのメッセージ。ぬるま湯に放った一撃と、言われた。

 いいんだよ。いずれも市場の世界の一こま。生きている世界とは、別個のものだから。
 日が暮れる。
 どこからも、キャッチコピーは届かない。