インドでカメラを入手した、という訳で、写真が届いた。

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 これはバラナシ。
 それまで、きっとたくさんの写真を撮っていただろうに。前回、タージマハルの美しさに魅了され、この度も行ってくると言っていた息子は、バラナシを離れ、アーグラに移動したようだ。
 
 「調べたら、バラナシって治安が悪いらしいよ」
 「I see.」

 今頃、遅いよね。I see. ・・・そりゃそうだよね。経験済みだものね。写真の2枚目は、日本では包装禁止用語だろう「乞食」の人。物乞いならいいのかな?

 そうそう、私も初めこそ、ここでわずかなお金を渡しても、それは大海に砂粒を投げるようなもの。むしろ、その行為が人の尊厳を損なうのではないか・・・などと「真面目」に思ったものだ。
 けれどもこれはある種、職業だなと割り切った時点で、全く考えが変わってしまった。
 好きな人と嫌いな人が出てくる。同情なんて求められてはいないのだ。むしろ下手な同情こそ尊厳というものを踏みにじる。
 
 足が萎えた男がまとわりついてきた。私は彼が好きではなかったが、あまりにしつこいので幾ばくかのお金を出した。途端に、歩けない男は、すくっと立って、見事に駆け出した。立派。職業意識に徹してる。

 一緒にインドを旅した亡き友人を偲びながら・・・しばし思い出に浸る。