一昨日、月曜日は精米クラブ。県をまたいで奥出雲にソバを食べに出かけた。ひきたて、打ち立て、ゆでたて、を。
「出雲そばは一目見て分かる通り、麺の色が黒っぽいのが特徴。それは、玄そば(そばの殻つき)の挽きぐるみのそば粉を使っているためです。そば粉は製粉する際に、そばの実の場所によって一番から四番粉に分類されます。しかし、出雲そばでは粉の選別をせず、玄そばのまま製粉(挽きぐるみ)します。そばの外側の黒い部分には、タンパク質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素をはじめ、旨みを作る成分が豊富に含まれています。そのため、出雲そばは極めて香りが高く、栄養価にも優れているのです。一般に、そばはのどごしを楽しみながら食べるものですが、出雲そばに関しては、歯ごたえのある麺をしかっり噛んで楽しむという食べ方が良いそうです。また、「割子そば」「釜揚げそば」も他の地方にはない独特のものです。」(「奥出雲そば街道を行く」より」

 奥出雲の亀嵩(かめだけ)・・・あの清張の『砂の器』の舞台・・・には、鉄道マニアには有名な駅そばがあるという。というのは、そばを打っているご主人は、なんと亀嵩駅の駅長。駅弁ならぬ「駅そば」も販売し、しかも、事前予約で、汽車の到着時刻に合わせたきたてのそば弁当が食べられるそうだ。ま、おとといは、違う場所で。


 精米クラブの相方、なんと中学生の頃は鉄道マニア、亀嵩のそばを食べたくて、友達と来たらしい。そのときはなにかの邪魔で食べられず、20代で横浜に暮らしていたとき、わざわざ帰省に、山陰まわりの列車を乗り継いで・・・と。そんなこんなの思い出を話しつつ・・・。

 「清朝の頃の小説、読んだ。あれは勉強になるわ」と相方。むろん読み下し文でだ。幸田露伴とか、好きだから・・前回の精米クラブの話題のひとつ(明や清の頃の小説はおもしろいらしい)だった。あのとき帰宅後、どんなものが出ているか調べて、彼にメールしたが、早速取り寄せて読んでるとは、偉い。
 
 「そうね。なんということなく使っている熟語でも出典やエピソード知るとおもしろいよね。そうそう私、誰かに色紙を頼まれたら「怡然自楽」って書こうと思うけど・・・私の色紙欲しい?」

 欲しくないそうだ。じゃあ、もう書くこともないや。ま、会話自体が怡然自楽か。




「思い出すなあ」 (木村迪夫)


ミチオ
おまえはプロ野球の選手になって
銭取ってこい。
アキオ
おまえは農家にのこって
大工になれ。
テルオ
おまえは左官屋だ。
ほしたら
雨漏りしたこの家建て替えられる。
兄弟の力あわせて
建て替えられる。

おれは、お袋の期待にこたえて
毎日素振りをくり返した。
大好きな阪神タイガースからも
何処からもスカウトは来なかった。
上の弟は大工になる気配もなく
おれと殴りあいの大喧嘩をし
独り東京へ出て行ってしまった。
下の弟も
左官屋になどなろうはずもなく
アルバイトをしながら
地元の大学にすすんだ。

あれから、五十年経った。
〝甲斐性のない野郎べらばっかりだ
親不孝ぞろいよ〟と
いまも悔やんでいんべな。
いやいや
〝男親が無くとも、なんとか一丁前になったな〟と
少しは褒めてくれんべな
刈り上げのあとの、わが家の
三回忌の
膳の語らいは、尽きることがなく。