先生は患者さんがみんな帰ったあとに
釘を抜く手術をするといい
とにかく足を持っておいてくださいと
取れそうになった足を持ちながら
2時間抱えながら待つ
その間暴れる犬をたしなめながら
仕事が終わった旦那を呼び寄せ待つ
最後の診察が終わると
手術の用意ができたと言うので
犬を預ける
二人で診察室で待ちながら
色々話す
旦那はただただ自分が落としたと凹む
すると部活を終えた娘がおじいちゃんに送られて
病院にやってきた
そこで色々経過を話す
娘は淡々と聞き、話し出した
「ココちゃんは今痛いんだよね。もし切断したら
痛いけどココちゃんはイヤなのかなぁ?
早くこの痛みから解放されたいんじゃないかな?
たぶんイヤなのは人間でしょ?
かわいそうとか見てられないとか
そこは人間の見方でしょ?
ココちゃんは不自由な部分もできるけど
痛みがひいたらもしかしたらラクになるかもしれない
なら早く切断してあげたほうがいいじゃん」
といった
なるほど・・と思った
足のない犬をかわいそうとか
見てられない、注視できない・・
なんて思うのは人間だけ
自分の中で決断ができた気がした
そんな話をしながら3時間後
手術室へと呼ばれた
先生は釘を取った足をみせる
もうほぼ取れてる足
ハッと気づく
娘がその足をみてる
娘の顔をふいに横に向ける私
すると娘が待合室に戻っていいかと聞く
そうしなさいと私が言う
先生と切断についての話し合いをしました
このままだと動脈が傷ついて
大出血をする恐れがあること
感染症が怖いこと
どこから切るのがいいのかという話
一通り話して旦那にそこは任せ
娘のもとへ私は戻る
すると娘が待合室で泣いてた
そうだよね・・・
辛い姿を見たよね
今夜は決断どうしてもできない旦那だったので
次の日までに決断してくるということで
家族でひとまず帰りました
つづく