ホントは好きなんでしょ? 14 | 青いたんぽぽ

青いたんぽぽ

ぽそぽそと書いてます…
腐なので、ご注意ください(笑)

常に雑食←

 
 
 
……相葉くん?
 
 
カケルくんは、俺の名前を知ってる?
 
俺はカケルくんに自分の名前を教えたっけ?
あの時、自己紹介なんてしたか?
いや、してない
たまたま会った時だって、言ってないし
横山から聞いた?
 
「あのさ、相葉くんはオレになんて名前を言ってないし、横山さんからも聞いてない。ヒナからも聞いてない。聞く必要なんてないんだから」
「え?じゃ……」
 
「気付いてたよ、相葉くんだって。だってさ、全然かわってないんだもん」
 
そう言って少し笑った顔は、俺の知っている『櫻井翔』だ
 
「しょ…ちゃん?」
「そっ。相葉くんと同級生だった『櫻井翔』だよ」
 
カケルくん…いや、しょーちゃんははっきりそう言った
 
「え?え?なんで?」
「なんで?」
「だっだって!俺の事、分かってたんでしょ?だったら…」
 
「言えるわけねぇじゃん。こういう仕事してるんだよ?久しぶりにあった同級生に笑顔で『久しぶり!』なんて言えるわけねぇだろ」
「でもっ!」
 
「普通に生活して、普通に恋愛してきた相葉くんには分かんないよ」
「え?」
 
「こういう仕事って、胸を張って人に言えることじゃないから」
 
そう言ったしょーちゃんの笑顔に今までどんな風に生きてきたのか、少しだけだけど分かった
 
「もういいだろ」
「何が?」
「相葉くんの聞きたいこと、本人に聞けたんだから。もう、オレに…」
 
 
「ヤダよ」
 
 
「え?」
「肝心なことを聞いてない」
「まだ何か…」
 
「しょーちゃんが自分のことを嫌いになったことが、なんで俺から離れる理由になるの?」
 
しょーちゃんがそういう恋愛観で苦しんでいるのは、偉そうなのかもしれないけど、少しだけだけど分かった
でも、それで俺と距離を置くのはおかしい
 
しょーちゃんは、本当に辛そうな笑顔をして


「その理由は、相葉くんには言えないよ」