キミは鈍感だから、ボクの気持ちに気が付かないんだ 2 | 青いたんぽぽ

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「するの?お見合い」
 
 
昼休み、会社近くの蕎麦屋で同僚の相葉雅紀と蕎麦を食べてる
 
朝掛かってきた電話の内容を世間話のように話すと、興味ありげに聞いてきた
 
あまりにも普通の反応ので、寂しくなる
 
ただの同僚なら
 
ただの友達なら
 
 
一回くらい会ってみようかなぁ
 
 
なんて、軽く言えたかもしれない
 
 
でも
 
 
目の前にいる彼 相葉雅紀にオレは恋愛感情を持っている
 
だから、そんなこと言えない
 
 
「しないよ」
 
「ふーん…しないんだ」
 
 
相葉くんは急に興味を無くしたような顔をして、蕎麦を食べ始めた
 
 
 
…なんだよ
 
 
 
期待してたわけじゃないけど、そう言われればそれはそれで寂しい
 
もう少しオレに興味を持ってくれてたらって思ってしまう
 
 
気付かれないように軽くため息をつき
 
目の前の蕎麦を口に運べば
 
 
「あのさ」
 
「ん?」
 
「そのお見合いの日さ」
 
「しないって言ってるだろ」
 
「俺と過ごさない?」
 
 
…は?
 
 
「だって、その日に誰かと約束してたほうがいいでしょ」
 
「え…まぁ」
 
「俺と過ごそうよ」
 
「う…うん」
 
「じゃ、そういうことで」
 
 
相葉くんはにっこり笑うと残りの蕎麦を食べて、テーブルの上の伝票を掴む
 
 
「それからさ」
 
「ん?」
 
「まぁ、その日でいいか」
 
 
意味ありげに笑うと、そのままオレを置いて席を立った