夏まつり | 青いたんぽぽ

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雑誌の企画

 

『夏祭り』

 

とある境内をお借りして、結構本格に夏祭りの雰囲気を作り出してる

射的に金魚すくい、お面が並び、綿あめ、焼きそば、たこ焼き…

 

さすがにプライベートで行けるわけでもなく

何年ぶりだろうっていうくらいで

 

隣に立っているカレも目を輝かせてる

 

「久しぶりだわ、こんなの…」

 

紺地の浴衣がカレの白い肌を引き立たせてる

 

 

…絶対、狙ったな

 

 

ちらりとスタイリストを見れば、綺麗にウィンクをしてきた

 

「何やる?」

 

そんなやりとりを気付いていないカレは、小豆色の浴衣を着た俺の袖をくいっと引っ張り聞いてきた


…狙ってんの?


カレにしたらそんなことは無いんだろうけど、その仕草、マジで他のやつにやったらキレるから


「何したいの?」


引き攣った顔を見られないように視線を合わせないように言えば


「アレしたい」


カレが差したのは、射的


「じゃ、それにしよう」


一応撮影だから、カメラマンに支持を出して歩き出した




「ああ!!マジか!!」


撮影ということを忘れてるんじゃないか?ってくらい珍しく楽しんでるカレ

そんなカレの笑顔にこっちまでつられて


「次は、俺ね」


コルクの弾を銃に込めて標的であるビニールのリスを狙う

キミに似たそれを狙うのはちょっと気が引けるけど、カッコイイ姿を見せたい

銃を構えて狙いを定めて、引けば


パンッ!


「おっすげー!」


狙い通りにそれが倒れた


「はい、どーぞ」

「くれんの?」

「今日の記念ね」

「ふふふ。ありがとう」


カレは嬉しそうにそれを受け取った


「次行こうぜ」

「うん」



自由に動いていいと言われているけど、一応仕事

カレも分かってるはずだから、ある程度は支持を受けつつ


「次はあれ」


なんて可愛い笑顔を振り撒いてて、撮影スタッフの心を鷲掴み

そんなスタッフに牽制の意を込めつつ、カレの腰に手をやりながら、カレの指した方に向かう



「取れた!」


カラフルな水ヨーヨーが浮かんでるプールで、カレは紫の水ヨーヨーを上手く釣って俺に可愛いドヤ顔を向ける


…我慢できねぇ


俺はスタッフに休憩を求め、カレの腕を引き、人目の付かない場所に連れ込み抱きしめた


「限界?」


カレは俺の腕の中でいたずらっ子のように笑うから


「とっくに」


俺も笑って、カレの唇に重ねる

限界なんてとっくに超えてるから、何度も何度も角度を変えながら深くすれば、カレの力が抜けて俺に掴まっているのが必死

そんなカレを支えながら


「これ、買い取りね」

「お前がな」

「分かってる」


そう言って、もう一度カレに口づけた





買い取った浴衣を俺の部屋で着てもらい


その後、どうしたのかは………



また別の話w←