日曜日の午後 21 | 青いたんぽぽ

青いたんぽぽ

ぽそぽそと書いてます…
腐なので、ご注意ください(笑)

常に雑食←






やっぱり、モテるやつってこういうことなんだよな


そう思いながら、鍋をよそってもらう姿を見る

何も出来ないオレを貶すこともなく、笑顔のまま料理を作り、魔法でも使ってるんじゃないかってくらいの手際でテーブルいっぱいに料理が並ぶ

オレなんて、ただ座ってるだけで悪いなと思いつつ、やっぱり何も出来ないから相葉くんが動いてるのを見てるしかなくて…


申し訳ないと想いつつ、笑顔で渡された器を受け取った


「冷めないうちにどうぞ」

「うん、ありがと」


綺麗に切られてるネギを口の中に入れると


「ふぁつぅ!」

「ふふふ。気を付けてくださいね」

「ふん」


口の中の熱さと戦いながら咀嚼


「うまっ!」

「ありがとーございます」


にっこりと笑う姿がすげー綺麗で、思わず目を外らした


「いっぱい食べてくださいね」

「うん。相葉くんも食べなよ」

「食べますよ」


そう言いながらも、やっぱり綺麗な笑顔でオレを見るから、なんか妙に照れくさい


「どうかしました?」

「何?」

「顔、紅いですよ?」

「あっ熱いから」

「ふーん」


からかわれているわけでもない

でも、なんか悔しくて


「オレの顔に何かついてる?」

「え?」 

「見てんじゃん」

「見ますよ」

「は?オレ変な顔してる?」


相葉くんは、やっぱりふふふって笑って


「櫻井さんって、やっぱり可愛いなって」

「はぁ?」

「櫻井さんって、食べること好きですよね?」

「え?うん、まぁ…」

「食べてるときの櫻井さんって、小動物って言ったら怒られるかな。リスみたいに口の中いっぱいにして、幸せそうな顔になるから」

「バカにしてんの?」

「違いますよ。作り甲斐があるってことですよ」

「ふーん。それさ、智くんにも言われた」

「大野さん?」

「うん。智くんも、オレの友達にニノってやつもいるんだけど、翔くんが食べてるとこっちも食べたくなるんだって。なんか、美味そうに食ってるらしくてさ。実際美味いからね」

「大野さん、料理上手なんですか?」

「うん、すげー上手いよ!魚を捌くの上手いし。漁師になれば良かったのにっていつも笑ってんの」

「そうなんですね」

「ニノもさ、出来んのに『なんでわざわざ、出来る人がいるのに自分から動かなきゃなんないんですか』って。ニノらしいよ」


そう話してるオレの顔を今度は少し寂しそうな顔して見てるから


「つまんない話して、ごめん」

「え?」

「いや、知らないやつの話なんてつまらないよな」

「そうじゃないですって」

「ん?」

「櫻井さんには素敵な人がいるんだなって。ちょっとヤキモチです」

「ヤキモチってなんだよ」

「俺、頑張ろって思っただけですから」


相葉くんは、にこって笑ってネギを口に入れた