キミはママ? 28 | 青いたんぽぽ

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腐なので、ご注意ください(笑)

常に雑食←

 

 

 

 

気が付いたんだけど

 

しょーさんが可愛すぎて、ツライ←今更ww

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「「「おかえり」」」

 

 

玄関で迎え入れてくれた3人を見て、俺らは泣きそうになった

 

「ああ、もう泣かない」

「泣いてない」

「あなたじゃない、翔ちゃん」

「しょおくん、おかえり」

「おかえり、空」

 

3人は笑顔で俺らを抱きしめてくれた

 

「た…ただいま」

「あー」

 

キミは3人に泣きながら返し、空は笑顔を振りまいている

 

出掛ける前、3人は俺たちと同じくらいの緊張と心配をしてくれていた

 

 

 

 

 

ここに、空が帰ってくることはないかもしれない

 

 

 

 

 

そう、誰もが覚悟を決めていたから

 

 

「とりあえず、中に入ろうか」

 

大野さんの言葉でみんなが頷き、家の中に入った

 

 

 

松潤がみんなにコーヒーを淹れてくれ、リビングのソファーに座る

空はニコニコとしながら、自分のおもちゃで遊んでる

 

いつも通りの風景がこんなにも幸せなんだと改めて感じる

 

 

「みんな、ありがとう」

 

キミがみんなにお礼を言った

そして、側に置いていたバックから1枚の写真を取り出し、テーブルの上に置いた

 

「この人が、空の母親。『田村 春子』さん」

「この人が?」

「うん」

「綺麗な人だね」

「しょおくんにちょっと似てるかもね」

「オレはこんなに綺麗じゃないよ」

「そんなことないよ」

「この、春子さんに会えたの?」

 

そう聞かれて、キミは言葉に詰まった

だから、俺は隣に座っているキミの手をぎゅっと握り

 

「会えなかった…というか、会えないんだ」

「どういうこと?」

 

 

半年前に亡くなった

 

 

俺の言葉にみんなは言葉を失った

俺らもそうだった

まさか、そんなことになってるなんて思いもしなかったから

 

「だからね、春子さんのお母さんに会った。春子さん、空が産まれてから病気が分かったって。本当は親御さんに預ければよかったんだろうけど、仲良くなかったみたいでさ。空の父親とも上手くいかなかったらしくて。でも、空の父親に頼みにいこうと思ったらしいんだけど、そこにはいなくて。頼る人が居なくて、どうしようと思ってたとこにしょーちゃんが来たみたいなんだ。この人ならって思ってらしくて、しょーちゃんに空を預けて、治ったら迎えに行こうと思ってたらしいんだけど…」

 

「オレが…オレがもっと早くに会いにつれていけば、空に本当に母親に会えたのに…」

「しょーちゃんだけじゃないから。俺も同じだよ」

 

俯いたまま、顔を上げないキミとぐっと抱きしめる

 

「俺も同じだから。しょーちゃんだけが責任を感じないで」

「でも!」

 

「俺も怖かったよ。いつか空が俺らから離れていくんじゃないかって。このまま、ずっと一緒に居たいって思ってたから。空が大きくなるにつれ、このままじゃいけないって。いつかは…って」

 

俺はしょーちゃんをぎゅっと抱きしめてから離れて、空のところに行き

そして、遊んでる空を抱き上げて、しょーちゃんのところに行く

 

 

「空、ママはどこ?」

 

 

優しく空に言えば、空しょーちゃんの方に両手を差し出して

 

 

「ママ」

 

「空…」

 

 

「空のママは、しょーちゃんなんだよ」

 

 

 

 

 

つづく