素直になれなくて。8 | 青いたんぽぽ

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しっかり捕まっててよ
 
そう言われても、出来るわけねぇーし!
顔みられるわけでもないけど、すでに耳が紅くなってるのをどうやって隠そうかと考えてる最中なのに。
 
「もぉー危ないでしょ!」
 
雅紀は、俺の手を掴むと自分の腰に持っていく。
 
「反対の手!」
「はい!」
 
そう言われて、反射的に反対の手も腰に持っていってしまって。
 
ああー!オレ、どーしたらいいの!?
 
ぴたりと雅紀の背中に俺の身体がくっついて。
心臓のばくばくが聞こえちゃう。
 
ヤバいヤバいバレる
 
ちょっと、隙間を作ろうと離れたら。
 
「寒いって。くっついててよ」
 
たぶん、オレ、人生の中で1番今が幸せです。
 
耳を背中に当てて目を閉じれば、雅紀の鼓動が聞こえて。
寒さなんて全然感じなくて。
 
このまま、ずっと時間が続けばいいのに。
 
そう思うんだけど、そんなは無理に決まってて。
でも、自転車を漕ぐのを止めたのは。
 
オレの部屋じゃなくて、雅紀の部屋。
 
「なんで?」
 
オレの部屋は雅紀の部屋より、前で。
完全にスルーされてて。
 
「しょーちゃん、落ちないように寝てたよ」
 
オレ、どんだけ器用なんだよ
 
「あっ、ごめん」
「謝らなくていいよ」
 
雅紀はふふふって笑って。
 
「眠たいんでしょ?うちで寝なよ」
「はぁ?!なんで?」
「だって、映画観に行く約束してたでしょ。うちで寝てそれから行ったほうが、しょーちゃんも楽でしょ?」
 
いやいやいや。意味がわかんないんだけど?
 
「うちからの方が駅近いし」
「そうだけど」
「服なら、貸してあげるから。もぉ、つべこべ言わずに早く入って」
 
雅紀は、まだうだうだ言うオレの腕を掴んで、自分の部屋に引き入れた。
 
 
 
つづく