(* ̄Oノ ̄*)
ズルいと思う話←w
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夢を見て、目が覚めた。
目の前には、微かな寝息を立てているカレ。
僕は起こさないように、そっとカレの腕から抜け出す。
床に落ちてるシャツを羽織り、テーブルの上からタバコとライターを掴み、音を立てないようにベランダに出た。
「…うわ、さむっ」
日中は汗ばむくらいの気温だが、朝晩はさすがに寒い。
体調管理をしていないと間違いなく崩してしまう。
接客業をしているものとして、それだけは避けたい。
頭では分かっているのに。
今は。
箱からタバコを取り出し口に咥え、先端に火を点け、軽く吸い込む。
口から吐き出す煙と共に、頭の中が冴えてくる。
見上げた空。
はっきりと浮かぶ三日月。
「似てるんだよねw」
あの人の笑った瞳に。
夢で見たあの人に。
「元気にしてるかな?」
もちろん、カレは大事で大切な人。
だけど、あの人は…
特別
たぶん、誰も越えることが出来ない。
もし、あの人に好きだと言われたら、
僕は……
「風邪ひくよ」
言葉と共に、カレの温もりが僕を包んだ。
「眠れない?」
「ううん。
月が綺麗だったから」
身体回された腕に手を掛け目を瞑る。
「温かい」
カレの温もりを感じながら。
僕は、あの人を想った。。
おわり