祝☆初日『七月大歌舞伎』 | 観劇のためのプチ備忘録

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観劇やダンスが趣味です。
ロシアバレエから舞台芸術の世界へ。
團十郎襲名公演中は歌舞伎を集中して観ます。
舞台鑑賞で学んだことや感じたことを書きつづります。
劇場の施設管理や設備管理、アートマネジメントに興味があります。

『七月大歌舞伎』、初日おめでとうございます❗

初日に行ってまいりました!
もちろん!「昼の部」です。
『星合世十三團(ほしあわせじゅうさんだん ) 成田千本桜』

團十郎さんは圧巻の十三役の早替わりです。
キツネに化かされたような、マジックを見ているような感覚になりました。
現在、演劇界で十三役の早替わりをできるのは、團十郎さんしかいないのではないでしょうか。

衣裳や鬘(かつら)、メイクもさることながら、声音や体使いも涼しげに変えていますが、
早替わりは超難しいです!

これは一度、服だけでも、早着替えをやってみると、わかります。
動いて汗ばんでいますからね、服の離脱も大変です。

男性⇔女性に変わるのも難しいです。
試しに、カラオケで男女のデュエット曲を一人で歌うと、なんとなくわかります。

さて、今回は源平合戦の世界です。
古典歌舞伎の名作『義経千本桜』を、「昼の部」の時間だけに凝縮して作られたものです。

場面展開が早いし、立ち回りや宙乗り、早替わりなど見せ所がいっぱいなので、
時間は長く感じられませんでした。

ただ、團十郎さんのお役は殺されたり、自殺したりと、臨終の場面が多く、、、
まいまい、途中で具合が悪くなってしまいましたあせる

特に、満身創痍の知盛(とももり)が碇(いかり)とともに海に沈んでしまうシーンでは涙があふれ…
ちょっと物語に入りこみすぎましたあせる

しかし、物語と言えど、團十郎さんの臨終シーンを見るのはイヤなものですネガティブ
あと2回、観劇なので、対策を立てねば。。

昔の死生感は、潔く命を散らすことを愛でているような…
自分の命に意味を持たせる死。

誰かのために、信念のために、義理や忠義のために、自らの命を差し出す姿に友人消防士の言葉を思い出しました。
「無駄死にはイヤだ、死ぬなら市民を守って死にたい!」

命とは手段なのか。 
ひとつしかない命を何に使うのか、何のために使うのか。
桜のように散りゆく人々の壮絶な生きざまが『義経千本桜』の醍醐味なのだと思いました。

『七月大歌舞伎』は昼も夜もゴージャスです✨余力があれば、「夜の部」も。