【第5限目】パフォーミング・アーツ・キュレーション概論 | 観劇のためのプチ備忘録

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ロシアバレエから舞台芸術の世界へ。
團十郎襲名公演中は歌舞伎を集中して観ます。
舞台鑑賞で学んだことや感じたことを書きつづります。
劇場の施設管理や設備管理、アートマネジメントに興味があります。

東京藝術大学「パフォーミング・アーツ・キュレーション概論」の第5限は、クラシック音楽のキュレーションでした。


講師は、東京藝術大学院の箕口一美先生です。
いよいよ真打ち登場です✨

箕口先生は、イベントの開催だけでなく、コンサートホールの運営にも関わっていた方なので、理論だけでなく、
全体的・総合的な話を聞けて、とても良かったです。 

プロデューサーやアートマネージャーなど総括する立場の人は、少量多種の仕事をこなさなければならず、、、
さながら、千本ノックをことごとく打ち返すがごとく、ありとあらゆる問題を解決して現場を回します。

実際、汗をかいて走り回っていた方の経験談は、臨場感があって、勉強になります✏️

日本の西洋音楽史の話もあり、ペリー来航時の軍楽隊の音楽から始まり、
戦後のレコード産業や企業メセナ、CSR、2,000年代の文化芸術振興基本法」から「文化芸術基本法」への移行など盛りだくさんでした。

そして、箕口先生はサントリーホールのプログラムディレクターだったので
サントリーの有名な企業理念にも言及がありました。

自社の利益を

⚫社会に還元する
⚫お客様に還元する
⚫会社に再投資する

というものです。

いわゆる「利益三分主義」です。
サントリーは、環境保全にも力を入れており、水源を守るため森づくりを行っています。

父がアマチュアオーケストラ楽団にいたので、そのご縁で、サントリーホールのコンサートには何度か行っています。
もちろん、ホールのホワイエでサントリーのお酒を飲むことができます🍷🥂


以下は私のリアクションペーパーです。

クラシック音楽の催しをキュレーションするということで、実際に何をするのか具体的な話を聞けて良かったです。


また、超速で日本のクラシック音楽が普及する歴史を聞けたのも興味深かったです。
父は大量のレコードを収集し、私への胎教もクラシック音楽でした。
クラシックピアノを習わせてもらいました。
労働者の福利厚生と戦後の情操教育の流れだったのだと納得です。

ハコモノ行政は、とにかくお金がかかります。施設の維持管理費や人件費を含めたランニングコストは高額です。
現在、建物老朽化のため、文化施設の建て直しが各地で検討されていますが、
稼働率の低い文化施設をスクラップして、その分、若手の人材育成や普及活動に資金を投入できれば良いと思いました

 写真はオシロイバナです。
花言葉は、「臆病」「内気」「恋を疑う」です。