昇段昇級審査
初めての昇級審査の事はよく覚えています。組手は二人と行いました。普段一緒に稽古していない一宮道場の二人でした。
一人は元気印の２０代前半でがむしゃらな組手の相手でしたが何とか引き分けました。もう一人は経験者の２０代後半で攻守にバランスのとれた正統派の組手の持ち主で、私が上段回し蹴りで技ありを取って形の上では勝ちましたが、中段回し蹴りで私の肋骨にヒビが入りました。
その後二人とも黒帯となり、前者は当時ブームであった「K-1に行く！」と言って去り、後者は極真会館の国際壮年大会の中量級で三位入賞を成し遂げました。私はセコンドで喜びをわかち合いました。
昇級審査は毎回受け、極真空手経験者、伝統空手有段者だったこともあり、8級、6級、4級、2級、1級と昇級し、入門して2年後に昇段審査を迎えました。当時現役バリバリで後に全日本大会や全日本ウエイト制大会に出場することになる内弟子の若き先輩達二人と一緒に受けました。
当時の昇段昇級審査はまさに一日がかりで、午前中が基本稽古、移動稽古、体力測定や飛び蹴り、昼食後に型、約束組手、自由組手といった内容だったかと思います。
全て厳しいキツイ内容でしたが、延々と続く連続蹴り等の移動稽古が特に厳しかった記憶があります。壮年の私は7分間、内弟子の先輩は10分間、５本蹴りをはじめとする連続蹴りを蹴り続けました！
昇段連続組手ですが、直前の稽古で肋骨にヒビが入っていたため、柔らかい胴当てを着けての10人連続組手となりました。道場の先輩や同輩が対戦相手をしてくれ、極真会館総本部内弟子出身の方には拳サポーターなしの素手で相手をしていただきました。
昇段審査の結果は昇段保留となりました。受け技が未熟のためでした。当時の私は上段蹴りで一本取ろう、足掛けで倒そうと一本、技あり狙いの攻撃主体の組手で防御が疎かになっていて怪我も絶えませんでした。
そして自分なりに組手の際の受け技を向上させて次回再挑戦となりました。再審査の際には５人連続組手を行い、なんとか初段を認定していただきました！
二段の昇段審査の20人組手の際には、大きくなった息子たちも対戦相手となり、黒帯となっていた長男に上段回し蹴りを入れられたものの、悔しくて足を掴んで投げ飛ばした事を覚えています。息子たちが強くなった事が自分の事以上に嬉しかったです！
三段の昇段審査の際は50歳を過ぎていたこともあり、30人の半分の15人組手でした。守山道場で指導し黒帯になった後輩たちなどが組手の相手をしてくれました。道場で自分が指導した後輩が黒帯となり、自分に向かってきてくれる事が本当に嬉しかったです！
昇段審査より平安その３裏
昇段連続１０人組手より胴回し回転蹴り
１０人組手を終えて安堵の表情
再審査となる連続５人組手
黒帯になり前に立って基本稽古の号令
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