デヴィッド・リンチ監督の『エレファントマン』です。
有名な映画なので、ご存知の方も多いでしょう。
19世紀末のロンドンを舞台に、実話を基にした映画でした。
怖い映画なのかと思っていたのですが、全くそんなことはなく、涙なくしては見れない感動的な話だったと思いました。
それにエレファントマンと呼ばれたジョン・メリックという青年は興行師や悪意のある人々にいつも隣り合わせで、あれ程酷い扱いを受けたら根性はひねくれてしまってもおかしくないのに、心優しく純粋なままでした。
なぜここまで純粋で無垢でいられるのだろう、と疑問を抱いてしまう程です。
芸術を愛する心、紳士的な彼の一面はアタシにとって愛着の湧く程のものでした。


この映画で際立っていたのは、メリック青年の心の美しさと彼を好奇な存在として認識し、心無い言動をする群衆の心の薄汚さの対比だと思います。
彼の周りで接している人々は彼の容姿からは分からないような彼の内面的な魅力に気づぎ、彼を対等な人間であると思っているかのような言動が印象的でした。

彼が駅で群衆に囲まれた中での『僕は象でも動物でもない。僕は人間なんだ』という言葉が胸に刺さりました。
ほとんど望むことのなかったこの人のただ一つの望みは自分を人間として扱ってほしかっただけなのだと思いました。

メリック青年がなぜ自ら死を選んだのかは彼にしか分かりません。
でも、彼はこの世で自分に与えられた使命を全うしたと彼自身の中で感じることが出来たからだとアタシは考えています。
27歳という世間的に見れば短い彼の一生でしたが、彼の中ではきっと充実していたのだと思います。
だから最後の彼の死は、自殺ではなく、尊厳死だったと。

人はなかなか自分が幸せであることに気づかなかったり、忘れていたりします。
自分がどんなに恵まれているのか、日々の目まぐるしく動く世の中では忘れてしまうように思います。

アタシも小さなことでも感謝の気持ちで受け取れるようになりたいと思います。
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DVDのジャケ写です。
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