脂漏性皮膚炎の治療法

脂漏性皮膚炎の治療には、生活面からの治療的アプローチと薬物療法が重要です。


生活習慣の見直しと治療薬の適切な使用という2つの軸から、皮膚を良好な状態に保ちます。

脂漏性皮膚炎は脂質が多い環境で発生しやすいので、適切な洗顔・洗髪が重要です。

洗髪の際は、爪を立てずに泡立て、丁寧に洗うようにしましょう。

脂漏性皮膚炎にはマラセチアという真菌が関係しており、

フケ防止剤を含むシャンプーを適時使用することで改善することがあります。

また、日常生活のストレスによっても悪化することが知られています。

したがって、十分な睡眠をとり、疲労をためないような生活をすることが大切です。

基本的には、ステロイドなどの塗り薬で症状を緩和します。

皮膚の炎症が治まってきたら、ステロイドの使用頻度を減らし、

抗真菌薬であるケトコナゾールを軟膏として使用します。

また、軟膏タイプは頭皮に塗布しにくいため、抗真菌薬を配合した

コラージュフルフルネクストシャンプーがあります。

私見ですが、マラセチアの人は予防できる可能性が高いと思います。

脂漏性皮膚炎とは?

脂漏性皮膚炎は、主に頭皮に見られる慢性の皮膚炎・湿疹です。その他、頭皮以外にも、


顔、胸、背中、脇の下、股間などの毛の多い部分にも見られます。

3ヵ月未満の赤ちゃん、思春期、40代・60代に多い病気です。

発症すると、白、黄、灰色のフケのようなもの<鱗屑(りんせつ)>が皮膚に付着します。

皮膚は赤みを帯び、かゆみを伴う場合と伴わない場合があります。

日常生活では、頭皮を清潔に保つために適度なシャンプーをすることが大切です。

また、ステロイド剤や抗真菌剤を含む外用薬を用いた薬物療法を行うこともあります。

原因として考えられること

脂漏性皮膚炎は、「マラセチア」と呼ばれる真菌の発症が


大きく関係していると考えられています。

マラセチアは皮膚に常在する細菌で、皮膚から分泌される脂質を分解し、

皮膚の炎症を引き起こすと考えられています。

しかし、マラセチアがすべての人に脂漏性皮膚炎を引き起こすわけではありません。

皮脂分泌、pH、湿潤環境など様々な環境因子がマラセチアにとって好ましい条件である場合に

発症すると考えられています。

脂漏性皮膚炎は、健康な人でも発症する可能性のある皮膚疾患ですが、

免疫機能に異常があると発症のリスクが高まると考えられています。

脂漏性皮膚炎の症状

皮膚症状は、主に頭皮や顔などの脂質の分泌が多い部位に見られます。


症状が出やすいのは、顔、眉毛の周りや眉間、鼻の周り、耳の中や後ろなどです。

さらに、脇の下、背中、股間などもよく見られる部位です。

脂漏性皮膚炎の症状は、精神的ストレスや季節、例えば冬場の乾燥によっても悪化します。

脂漏性皮膚炎は、何の治療をしなくても自然に改善する場合と、

慢性化してしまう場合があります。

乳幼児に発症する脂漏性皮膚炎は「乳児脂漏性湿疹」と呼ばれ、

その多くは生後3カ月頃に自然に改善します。

一方、成人に発症したものは慢性の経過をたどることが多いようです。

専門医療機関で受診

脂漏性皮膚炎に関しては、決して1人で悩まず、


又、対処せず専門医療機関で検査・診断をお勧めします。

マラセチアが原因ではありますが、マラセチアを確認しただけでは

脂漏性皮膚炎とは診断できません。

また、脂漏性皮膚炎では、カンジダ菌の感染による症状と似た症状が現れることがあります。

両者を区別するために、鱗屑の一部を採取し、真菌顕微鏡検査と呼ばれる方法で

検査することがあります。
 
※参考にして頂ければ嬉しいです。