どこからだろうか
蝉の鳴き声が聞こえてくる。
コートってこんなに広かったっけ
こんなに寂しかったっけ
菊)なぁ大石
大)うん?どうした英二
菊)後何分ある?
大)30分くらいかな
菊)そっかぁ。もうそんだけしかないのかにゃ
大)あぁ長いようであっという間だったなぁ
菊)ほんとだにぁ。みんなどうしてるかなにゃ~
大)楽しくテニスでもしてるんじゃないか
俺はこの時精一杯に微笑んでみせた
ちゃんと笑えてたか?英二・・・・・
菊)なぁーんか色んなことがあって話尽くせないにぁ
なぁ大石ここで出会えたのは偶然だったのかにゃ
俺たちはこの道を歩く運命だったのかにゃ
大)みんな・・・・・ありがとう。
俺たちの周りには動かなくなったみんながいた
俺たちが巻き込まれた
勝手なゲーム。
なのに、どこかみんな微笑んでいるように見えた
どうして?
菊)大石!テニスしようぜ!
大)えっ?いまから!?
菊)もちっ!ダメかにやぁ
大)いや、やろう!テニス!
菊)あぁ、でもこれじゃシングルスだにゃ
大)そーだな、最初で最後のシングルスかぁ
やろう!英二!
菊)おう!
あれから何分くらい試合したかな。
20分くらい?そんなにしたっけ?
時間って短いなって改めて思った
菊)ハァハァ、大石ちょっと休憩
大)ハァハァ、だなぁ
2人でその場に座り込んだ。
俺たちのテニスコートに
菊)あと10分だにぁ
大)あぁだなぁ
現実と向き合わないといけないこともわかってる
菊)なぁ大石、最後は二人の手で終わらせないかにゃ?
大)英二・・・・・そうしよう。
菊)なぁ大石!
大)なんだよ、英二
菊)すんごい楽しかった!
大)俺も楽しかった
菊)大石とのダブルス、ほんとにサイコー!!
大)あぁ英二、最後に全国優勝できてよかった
菊)うん!大石とだから全国優勝できたにぁ
大)英二!
菊)うん?
大)シングルスって辛いもんだな
菊)そーだにぁ。いっつもダブルスだったからさっきして気づいたにゃ
・・・・・いつも大石に支えられてたことも、だからこそ自由にアクロバティックプレイ出来てたことも
大)俺もシングルスがこんなに大変なんて思わなかった、励ましてくれる相手がいないとさみしいんだな
菊)うん。ほんとにたくさん気付かされたにゃ
大)なぁ英二
菊)??
大)またいつかダブルスしような!
菊)もち!!・・・・・次はいつになるかにゃ
大)いつだろうな、でも、みんなともまた全国優勝目指したいな
この青学で・・・・・
菊)大石!!
大)うん?
菊)んにゃなんでもない呼んでみただけ!
大)なんだよ英二。
菊)大石!!
大)だからなんだよ。
菊)もう終わりだにゃ・・・・・
大)ああ
菊)大石、泣きすぎ
大)英二も同じだ
菊)そ、そんなことないにゃ
この時俺は笑っていられただろうか・・・・・大石またいつかここで会おう
大)あとちょっとしかないぞ英二
菊)んじゃまたね!大石
大)あぁまたな英二
2人で銃に手をかける
菊)大石!!絶対にまた会おうね!
大)当たり前だ英二!
・・・・・
菊)大石!!
大)なんだよ英二
菊)呼んだだけ~
大)またか、英二
菊)んじゃまたにゃ
大)英二!
菊)にゃ?
大)呼んだだけだ
菊)なんだとぉー
・・・・・ほんとにまたね。大石
大)あぁ英二、またな
・・・・・
バァン
銃声が鳴り響く
青学テニス部コートに反射してこだましている
~永遠に消えることのない夏の足跡~
☆あとがき
今回は青学ゴールデンペアでバトテニでした
なぜか書きたくなりました
縁起でもないことを書いてしまってすみません。