雑誌撮影で使ったスタッフ手製の嵐カルタを、
ニノが可愛らしくスタッフにねだっていた。
なんつー甘えたねだり方だよ。
あれじゃ、断ることは不可能だろーな。
……やっぱり、、ね。
柔らかな余裕の笑みを浮かべるニノ。
貰ったカルタをマネージャーに渡している。
ずっりーわ。
オレも欲しかった…
けれど、ニノのように可愛らしくねだるなんて、オレには不可能だ。
あの天性の小悪魔ぶりには、敵わない。
ニノとスタッフとのやりとりをじっとみつめていたオレに気付いた他のスタッフに、
「あれ?櫻井さんもカルタいりますか?」
と、なんでもない事のように尋ねられた。
「...えっ……あ、ああ別に。今さっきニノが、、」
「そうみたいですね。でも、予備用にもう一組作ってあるんで。もし、よろしかったら……」
「えっ ……ああ、そうなんだ。じゃあ...いただいても? 」
「もちろん。大丈夫ですよ。嵐さんって、ホントに仲いいですよね。皆さんで楽屋とかでやられるんですか?」
「……えっ…ああ。まあ、、そうだね。」
残念ながら、楽屋でメンバーとやるために欲しかったんじゃねーけど。
つーか、トランプならまだしも、楽屋で嵐カルタをやる嵐って、どーよ?
……ま、1回は、やろーかな。
せっかくだし...
つーことで。
紅白リハの順番を待つ間に、楽屋でおもむろに鞄からカルタを取り出した。
ストレッチしてた相葉くんが、
「あれ? それ、この間のやつ?」
と、オレの手元を覗き込む。
「あ、うん。 スタッフさんから貰ってさ。」
「えっ? 今からやる気?」
筋トレ中の松潤が、不思議そうな顔してきいてくる。
「いや、別にそーいうワケじゃねーけど、、」
「オレ、読むわ。」
さっと、オレの手の中のカルタを智くんに取られた。
「えっ? やるの?」
今まで半分寝てた智くんがニヤリと笑う。
……オレがやりたがってたの、、バレバレじゃねーか/////
「じゃあ、並べよ。並べよ。」
「なんかさ。ニノいないと寂しくない?」
「ちょ、マネージャー、ニノ呼んできて〜。」
「ありえねー」
(爆)
4人でカルタ大会が始まった。