吾輩は堕天使だ。
だが一般人の目には人間に見えるに違いない。
何故ならば、あえてそのようにしているからだ。
人間界を滅ぼす為 に魔界からの刺客として人間界に降臨した。
人間界の偵察の任務をより正確に安全に遂行する為に、吾輩は人間の姿で過ごし、更に人間界の学校とやらにも通っておる。
吾輩は堕天使だと誰が気付くだろうか?いや、誰も気付かない。
ククク……有象無象の愚民共に吾輩の背中の漆黒の翼が見える筈が無かろう。
さて、明日は終業式とやらだ。
終焉を告げる愚民の言葉など聞きたくもない。
だが……吾輩が堕天使だと悟られてはならない。
疼き出す右手の衝動を押さえ込みながら、そして睡魔という名の吾輩の心に住まう大いなる魔獣をも押さえ込みながら、愚民共の宴に付き合ってやらねばならぬ。
下らぬ、どこまでも下らぬその余興に。
だがしかしこれも神から与えられた使命……。
全うしてやろうでは無いか。
ではこれにて失礼する。(バサッ