いまでは東柏崎駅と呼ばれているが、ボクにはあまりピンとこない。やはり比角(ひすみ)駅だろう。四谷の家から大人の足で約10分。そこから新花町の家まで7-8分。

ボクはディーゼル車が好きだったらしい。2-3歳のころ、よちよち歩きで、もちろんお締めを巻いた格好で比角駅まで日参したらしい。

                ☆

ただフツーに行ったわけではなかったらしい。

母親には「マサルの比角駅通いには負けた」と言い続けられた。

赤ん坊のよちよち歩きでは、比角駅まで30分以上歩いたのだと思う。

最近、当時のボクよりも年上の男の子が、ここからは推測だが、川に落ちて海まで流されて亡くなった。幸い、行く手に川などはなかった。しかし自転車、バイク、自動車はあったはずだ。

家を出てアセチレン工事屋を右手に折れて、映画館の前を曲がり諏訪町通りに出て、それを横切って2-300mの駅前に続く道路を歩くと比角駅に着く。

よく歩いたものだと感心する。興味あるものへのあくなき探求心ー-の原点だろうと思う。

あとの母親の後始末の話はあとに譲る。

話は簡単で、ボクは興味に惹かれて比角駅通い

母親は比角駅でまみれて遊ぶボクの後始末ー-

簡単に言うとこういう話である。

でも大の大人がえらそうに話せる話ではないー-ことは間違いない。