仙楽国、謝憐、試練の時……







ネタバレ踏みたくない方は

回避ゾーンを

引き返してください


🥀

⚔️









ざっくりあらすじ

干魃の永安を救うため

雨や水を司る神官を訪ねる謝憐

彼の代理だと名乗る農夫から

雨を降らせる傘を借り受ける

それを使って永安の大地に雨を降らせる謝憐だが……

皇城では永安から逃れてきた避難民と都の住人との軋轢が激化していた

そしてついに悲劇が起こる



雨師傘は借りたけど

雨難求雨師借雨傘


「雨師」に

雨を運ぶことのできる

「傘」を借りることのできた殿下


神仙ファンタジーっぽくて

いいですね さすが神様

そんなことできるんだぁって


有言実行、迷わず行動する殿下

一瞬 希望が見えたような

気がします


しかし…


小さな希望のあとに

とんでもない

地獄を見せるのが

墨香銅臭ワールドのお約束


殿下の小さな「達成感」は

絶望のイントロでした


偏見と憎悪と分断と

閉城門永安絶生機


難民となり

皇城に膨れ上がった

永安人達が

乱暴、狼藉、盗みの罪をきせられ

迫害されています


この章を読んでいて

苦しくなるのは

そのありようが

あまりに現実の

世界に酷似しているからでは

ないでしょうか?


そこには

よそ者への恐怖と嫌悪

不寛容 

デマや流言

それによって

肥大する憎悪があります


そして分断


仙楽の人たちが

特別不寛容だとも

悪辣だとも思いません


ただただ

もう余裕がないんですよね


ものすごく

よくある話じゃないでしょうか?


何度も歴史の教科書や

ドキュメンタリーで

見た光景です


そしていま現在も

世界で火を噴いている憎悪を

誰も止めることができない


救えなかった命

皇城の住民と

永安人との共存を諦めた国王は

永安人を締め出します


そこで起きた悲劇は

あまりに衝撃的でした


病に苦しむ子供を

なんとか医者に見せようとする

父親は

禁を破って城楼を昇り始めます


それを咎め

父親の縄を切り

突き落とす将軍

(なんてことだ)


父親も子供も

地面に叩きつけられ

命を落とします


このシークエンスは

あまりに衝撃的で

残酷で

強烈な印象を残しますね


殿下は

加護を求める親子の声が

聞こえたから

城楼へ行ったのですね


遺体には

仙楽太子のお守り…


かつて…


謝憐は城楼から

落ちた子供を

受けとめ救いました


でも今回は


救えなかった!


殿下の加護を願った

親子を救えなかったのです


この対比は

あまりに残酷な

事実を浮かび上がらせます


殿下は

救えないんだと!


憎悪の塊 郎英


親子を見殺しにした

将軍は


驚異的な身体能力で

城楼を登ってきた

永安のある青年に


ひねり殺されます


それがこの先

謝憐を苦しめる

郎英です


郎英のキャラクター

発言と謝憐の関係性は

また凄く深くて

示唆に富んでますね


それはまた

次回……


はぁ

この辺は

読み直してもぐったり

疲れます……


でも凄く

大切なところだと思うので…



あまりにしんどいので ちょっと休憩
かわゆい花憐を置いときますねぇ