へそ穴には
非常に苦手な血液型がある。
確かに血液型で頭ごなしに
決めつけることは良くない。
しかし、過去の記憶をたどると
彼らとのよい思い出を探す方が難しいので仕方がない。
特に男性の場合、
へそ穴の要注意人物リストに乗ることとなる。
へそ穴には彼らが
プライドと見栄の塊のように見えてならないのである。
へそ穴が新卒で入社した会社に
一ヶ月前くらいに中途で入っていた、通称Aさん。
彼は野心家だったのでグイグイ出世したようで、
へそ穴が3,4年目の時には
35歳という若さで部長になっていた。
Aさんは普通に見たら
顔も悪くなく、背もたかく、
(以前、私服を偶然見たら短足だったので)
スーツでいれば
カッコいい部類に入ると思う。
ただ、へそ穴は生理的になぜだか好きになれず。
適度な距離感を保っていた。
たまに話しかけてきたと思えば、
決まって自分の話だった。
話しの始まりがいつも「俺は」から始まったため、
「俺が(大好き)部長」という影のあだ名をつけることにした。
俺が部長は、
自分の話しにすり替えるのが大好きで、
一言目にはこちらに質問してくるが
三言目には自分の話しをした。
自分達の結婚式が
ゼ○シーの雑誌に載った話しは何度も聞かされた。
なぜだか
目立つことや、自慢話しがとにかく好きで、
そういう事に重きを置く人だった。
そして
同窓会で友達達と仕事の話しになった時、
部長になった彼は、
堂々とその事をはなしたと教えてくれた。
しかし、
中小企業の小よりだった会社の部長が
どれだけもらっているかと言えばたかが知れていた。
役職としては、同級生達に引けを取らなかった彼だが、
給料面ではかなりの差が出たとのことだった。
彼はもらっていた額の2倍と見栄をはったらしい。
そこまでして、見栄をはる理由もわからず
当時24歳だったへそ穴は心のそこから引いた。
一年後位には
へそ穴はこの会社を辞めることになるのだが。
直属の上司となる「俺が部長」に
会社を辞める話しをしたとき、
彼のプライドを傷つけ、激昂を頂くこととなる。
25歳の小娘には
プライドと見栄とエゴで絡まった
男の気持ちなど理解できず、
次の会社が決まっている事を話してしまったのだ。
俺が部長は
その会社が大きいかどうか、
業界ではどうなのか、
従業員数などを聞いてきた。
そしてへそ穴はバカ正直に答えてしまったのである。
100年も続く歴史ある会社であること。
その業界ではNo.1であること。
女性社員の復帰率が高いこと。
従業員が10倍であること。
すべてが正反対だった。
中小企業の小よりの会社からみたら、
中よりの会社と聞こえたのだろう…
いや大企業に聞こえたかもしれない。
話している途中に、
ミルミル顔が変わっていくのがわかったが
そこを無視して、
本命の有給消化の話しをしたら
「俺が怒られるだろう!!」
え?と思うのもつかの間。
「俺が怒られれば有給消化できるけどね!!」
「俺がすいません、すいませんって謝ればさ!!」
と激昂した。
今でも、
たまにこの事を思い出すけど。
俺が部長らしいセリフで
結構いいあだ名付けたなと思っている。
