母は経営者と交際していた。
経営者には妻子があった。
ろくでなしだった。
母はしょっちゅう、金銭をせびられた。
やがて、母には子供ができた。
認知してもらって、名前ももらったが、母は、その男を捨てて、産まれたばかりの、私の兄を連れて、一人で生きようとした。
生活保護を受けたが、当時はとても厳しかった。働け。働け。と、口酸っぱく言われ続けた。
病気などをしてしまえば、息子を守れないと、真剣に悩んだ。
実母は何もしてくれなかったし、伯母にはこれ以上、世話になれなかった。
そんな折、私の父から連絡が来た。
父は30を過ぎ、結婚していなかった。
20代の父は体が弱く、30まで生き抜く自信がなかったが、30を過ぎ、なにか人生観が変わったらしい。
母をどうやって見つけたかと言えば、同窓生名簿の中で母だけが旧姓だったからだ。
高校の時、一度、千切れた釦を付けてくれたらしい。
…なんと、子供がいる。
これは好都合だった。
父は、自分に子供が出来る自信がなかった。
既に子供がいるなら安心だ。
…私が言うのもあれだが…
奇妙な男だ。奇特と言ってもいいが…
もっとも、重要なのは、母の負い目…連れ子という負い目…
それが、絆となる。
経営者には妻子があった。
ろくでなしだった。
母はしょっちゅう、金銭をせびられた。
やがて、母には子供ができた。
認知してもらって、名前ももらったが、母は、その男を捨てて、産まれたばかりの、私の兄を連れて、一人で生きようとした。
生活保護を受けたが、当時はとても厳しかった。働け。働け。と、口酸っぱく言われ続けた。
病気などをしてしまえば、息子を守れないと、真剣に悩んだ。
実母は何もしてくれなかったし、伯母にはこれ以上、世話になれなかった。
そんな折、私の父から連絡が来た。
父は30を過ぎ、結婚していなかった。
20代の父は体が弱く、30まで生き抜く自信がなかったが、30を過ぎ、なにか人生観が変わったらしい。
母をどうやって見つけたかと言えば、同窓生名簿の中で母だけが旧姓だったからだ。
高校の時、一度、千切れた釦を付けてくれたらしい。
…なんと、子供がいる。
これは好都合だった。
父は、自分に子供が出来る自信がなかった。
既に子供がいるなら安心だ。
…私が言うのもあれだが…
奇妙な男だ。奇特と言ってもいいが…
もっとも、重要なのは、母の負い目…連れ子という負い目…
それが、絆となる。