ジャンル分けするとBLになるのかな。
原作はコミックで、"BL"らしい。
でも、原作はまだ読んでいないので、映画としての感想を綴ってみる。
2人が出会ったのは高校生の時。
漢字は違うけど、同じ "いちかわ みつお"。
片方は真面目な'白みつお' もう片方は暴力的な
'黒ミツオ' この出会いから2人の主従関係が始まるのだけれど、この2人の場合はどちらも「主」であり、「従」でもある。
お互いが、お互いの仲の邪魔になる物にお互いで嫉妬し、排除しようとし、最後は2人で同時に傷つけあい、同時に慰めあう。呆れてしまうほどの激しい繋がりを感じる。
一見、暴力的な黒ミツオに嫌悪のような恐怖を感じるが、反対に黒ミツオのどのような悪行にも全くの無表情で全てを冷静に受け入れる白みつおにゾッとした。でも、それは無条件に黒ミツオを受け入れる気持ちの深さなんだと話が進むにつれて気が付いた。
2人のミツオのキスや絡みの場面もあるけど、
決して、愛情表現じゃない。もっと激しくて破壊的だ。
それより、何より、この役を引き受けた2人の俳優の演技が凄まじい。
この2人の組合せだからこそ、これだけの高い完成度になっているのだろうな。
上映後、監督と女優の舞台挨拶があった。
黒ミツオに殺されるヤンキー女性を演じた冨手麻妙さんと内田英治監督の姿が。
残念ながら、美しくも破壊的な2人のミツオはいなかったけれど、鑑賞直後にこの二人を観られた事はとても嬉しかったな。
冨手麻妙さんはとても魅力的な声の持ち主で、キラキラと瞳が光を放っているのが印象的です。
そして、内田監督。失礼かもしれないが、あれだけの強烈な映像を作った方なのに、普通の人で良かった、と何故か安心した。
パンフレットにサインをいただきました。
3年ほど前、ある映画を評価する文書の中に
共感できる言葉が出ていた。
"観た後に、いつまでも記憶に残っている映画が
良い映画だと思います"
「ダブルミンツ」は今だに色々な事を考えてしまいます。
激しく、衝撃的な映画でしたけどとても良い
映画作品でした。
音楽も良かった。へたに、流行りのバンドなどを起用しない音が個人的には凄く良かった。