AVアイドル ひ◯み:55 | ひとみの 忘れたい記憶と残したい記憶・・・

ひとみの 忘れたい記憶と残したい記憶・・・

 元AV女優仁○ひとみの
 AV女優の頃のお話から引退後、
 そして現在の幸せな日々のお話のブログ。
 ヤクザに拉致られ覚醒剤漬けにされ
 そしてAVの世界へ・・
 現在と過去、行ったり来たりで書いてます。

千秋楽を迎えようとしていた、前の日・・・・

私は、一人あることを決めていた・・・・

私の中で一つの決断を。

ずっとずっと、自分から決断を出すのを恐れていた。

でも、もぉいい加減、自分で決断しなくては・・・そぉ心に決めていた。




千秋楽の日

一日4ステージあるうちの、2ステージが終わった頃

彼氏が私に声を掛けてきた。




『静香~ギャラ受け取ってきたから』

『このまま、持って帰るのはあぶないから』

『今のうちに、銀行に全額振込に行くから』




そぉ行って、私を連れ、一緒に銀行へ行った。

当時は今と違って

自分の口座であれば、キャッシュディスペンサーなのに

一日にいくら入金しても大丈夫だった。




茶色い紙袋に入った、引退公演のギャラ


1,000万円ビックリマーク


それを、500万円ずつに分けて、私の口座へ入金した。




銀行から出て、D●歌●●町へ戻ろうとしたときに

彼がご飯でも食べてから戻ろうか?って言ってくれた。

でも、私は、首を左右に振った・・・・・

彼は、そか・・・って・・・・・・・・・・・

特に気にするでもなく、歩き出そうとした・・・・・・・・




『待って!龍・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』




彼が、何かあったか?っていう顔でこっちに振り向いた・・・・




『龍・・・・・・・・・・今日で終わりにしよう・・・・』




龍 『なにを????』




『あたし達、今日でもぉ、終わりにしよう・・・・バイバイ・・・・』




それ以上、もぉ彼の顔を見ることができなかった・・・・

精一杯の笑顔で、泣きながらだったけど、精一杯の笑顔で・・・・

バイバイって手を振って

私は一人で、彼とは反対方向へ歩き出した・・・・




泣きながら・・・・

通り過ぎていく人達が、この子どぉしたんだろう?って

みんな見ている中

泣きながら、とぼとぼ歩いて・・・・・・

泣きやむまで楽屋にも入れないから

ずっと、ただただ、泣きながら歌舞伎町の中をぐるぐる歩いた・・・・




これでいい・・・・・・これでよかったんだ・・・・そう自分に言い聞かせながら。

この公演が終われば、仕事の繋がりもなくなる・・・

だから、別れたらホントにバイバイだった・・・

でも、それでいい・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




私の中で、やっと出した決断だった・・・

彼とはホントは別れたくなかった・・・幸せにしてほしかった・・・

でも、今の彼には、私を幸せにすることはできない・・・・




だから、私も、自分の足で自分の人生を真っ直ぐ歩くためにも・・・

これでよかったんだ・・・




どれくらい泣きながら歩いただろう・・・・

そろそろ帰らないと、公演の時間になっちゃうな・・そう思って

楽屋に戻った。

彼は楽屋にはいなかった。




そして、残り2ステージのうちの、3ステージ目の幕があがった。

彼が一番後ろの客席から私を見ていた。

涙をいっぱい目にためて、私を見ていた。

でも、私と目があったとき・・・・・・・・・・

彼は、さっきの私と同じように

精一杯の笑顔を私に投げてくれた・・・・・・・・・・・・




私も涙をこらえながら、彼に、そしてお客様に

精一杯の笑顔を振りまいて、踊った・・・・・・・・・・・・・




これでいい・・・これでよかったんだ・・・・

踊りながらもずっと、心の中で、そう言い続けながら・・・・・・



続く・・・・・