子供が産まれて変わったママ

子供が産まれて変わったママ

現在子供が3人いるママです
子供が産まれてくれてから
かなり人生観が変わったので
その気持ちをここに書きます。

一番下のYouTubeから曲を流しながら、

ぜひお読みください。






人間標本、とにかく素晴らしい作品でした。


そしてこの物語の難しいところは、

瑠美親子と史郎親子の子供への愛情や価値観が、

180度違うと言うことです。


瑠美親子に愛情はなく、

子供を利用した親と、

利用され親に認められたいと愛情不足の子供。

親子の関係は良くなかったと内容から明確に読み取れます。

また親の愛情という物がわかっていなかったと感じました。

『おじさんにとって至君は失敗作だった、だから殺したんでしょ?』と、なぜ史郎が至を殺したのか本当にわかっていないようでした。


方や、史郎親子は愛情にあふれ、心から息子を愛し、

また息子の至もその愛情を受け取り、

素直に育った良い関係でした。


まず、大前提として、

至と史郎は人間標本に魅力を感じていたと思っています。


どんなに、至が杏奈を好きで哀れんでるとしても、

標本作りに協力し、写真を撮る、、何て事はできないと思ったからです。

(至は杏奈を愛おしく哀れに思っていたと感じてます。作中の中でも『おじさんは至くんのために、そして至くんは私のために、私はママのために、毒があるふりをした。』という言葉があるため、形は違えど、その根本は愛ゆえだと思っています。)


また、史郎も、息子が狂った殺人者で、次の殺人を計画していて、もう隠しきれないとわかったとしても、

息子を殺して、息子の足を切り、人間標本に作ろうとは一般的には考えられないからです。

人間標本に対して美しいと感じたから、

息子を人間標本にして美しい至のまま死ぬ方がよいと思ったのだと思います。


実際に海外では、

息子の殺人を止めるため、息子を殺した父親がいます。

日本でも、似たような事件がありました。

それは、一見薄情に見えますが、

自分の子供がこれ以上罪を犯さないよう親が止める、

と考えると親らしい行動ではないか?と感じれる部分もあります。

身近なところで例えると、

いじめをしている息子をかばう親は美しい親でしょうか?

いじめをしている現実を受け止め、息子の犯してる罪を全力で止める事が『親の役目』だと私は思います。


今回、至を狂った殺人者と思った史郎は、

認めないといけない気持ち、認めたくない気持ち、親としてどう殺人を止めるか、色々葛藤したと思います。

その結果が、至を美しい蝶という人間標本にし、そして殺人は全て史郎がやったことにする。

そうすることで、世間的にも、史郎の中でも、

美しい至のままでいれる。

そう考えた純粋な親心だと思いました。

(杏奈は『至君がそんなことするはずないじゃないですかw信じてなかったの?』みたいな言い方しますが、あの状況では信じざるを得ないでしょう。)


またこの二つの親子には共通点があります。

史郎親子は、

『人のために死ぬことを恐れていない』と言うことです。

史郎も死刑を望んでおり、(至のため)

また至も父親に殺される事を望んでいました。

(杏奈のため。そして人を斧で切ってしまった瞬間、人間ではなくなった自分を、父の手で終わらせてほしいという気持ち)


なにより結果的に、息子の気持ちを聞かずとも、

至の望み通りの死を完璧に答えた父親。

親子だなと、思わざるを得ない最後でした。


また瑠美親子も本当に似ている親子で、

終始自分の事しか考えていない身勝手な親子でしたね。

杏奈はあの場に及んで『私はどうしたらいいですか?』なんて、

今までいかに、自分の意思なく、

親子共々依存して、生活していたかがよくわかります。


杏奈が無罪放免なことに苛立つ人がいるのはわかりますが、

あれは、杏奈を哀れんだ史郎の愛情だったと思います。

(杏奈に愚痴を言うなら、

あの性格では今後生きていくのも苦労するから、

生き地獄を味わってほしいですね。)


史郎親子は蝶の王国に行けたらいいなと、心から願います。


史郎は、最初から最後まで愛情深い父親だったと、私は感じました。



『斧を振り下ろした瞬間、僕は人でなくなった

その罪は、父の愛

お父さん、僕を標本にして下さい』


この文章は忘れられません。

これは、

息子からお父さんへの最後のわがまま。

と、私は受け取りました。

これだけは、史郎に見せたかった、

と言うのが、私の気持ちです。

とても悲しく、切ないです。


大変恐縮ですが、

思ったことをそのまま書いたのと、

私の価値観が大いに入っている考察でした。


この作品を、

ただの親子殺人の胸糞作品と思ってる人が多く、

なんだか悲しかったので、

書かせてもらいました。


ありがとうございました。