1999年公開の映画「秘密」を見る。
滝田洋二郎監督
あらすじ
食品会社でカップラーメンの新商品開発を行っている杉田平介(小林薫)は実家の法事に送り出した妻と娘の乗ったバスが転落事故に遭ったことを知る。病院に駆けつけると妻の直子(岸本加世子)は息を引き取るが、意識不明だった藻奈美(広末涼子)は一命を取りとめる。
ところが、意識が戻った藻奈美の体には直子の人格が宿っていたのである。
戸惑いながらも、世間的には父と娘として暮らすことになる平介と直子なのだが・・・。
コメディーのムードで見ることができ、ラストにかけてホロリと切なくさせてくれるお話でした。
心は夫婦なのですが見た目は父と娘であり、境遇の変化により二人の心の関係にも戸惑いやズレが生じてきます。
妻の直子さんは「娘の体を取ってしまった」この状況を早々に受け入れ、藻奈美の身体で学生から人生をもう一度やり直せるチャンスを無駄にすることなく活き活き輝きます。
ただ直子さんは妻としてもしっかり生きようとします。
直子さんにはこれまで通り夫婦の性生活も育もうという思いはあるのですが、平介さんは心は愛する妻でも顔と身体が実の娘ではどうしても抱くことが出来ません・・・。
平介さん、直子さんのことは愛しているのに、なんて苦しく切ないんだ、、!
直子さんは家事と勉強を両立し医大に合格、学問とサークルで充実のキャンパスライフ。お互いで繰り返される想いの行き違いすれ違いに嫉妬と不信感を募らせた平介さんは直子さんの電話を盗聴、先回りという行き過ぎた行動に出てしまい、それに怒った直子さんと口論になってしまいます。
「俺には明るく楽しい未来なんて一つも無いじゃないか!」
「あたしが居るじゃない。あたしじゃ駄目なの?」
「お前こそ本当に俺で良いのか?」
「何言い出すの?」
「どうなんだ?ハッキリ言ってくれ。これ以上俺を苦しめないでくれ!」
「あたしがあなたを苦しめてるの?」
「俺の直子はどこ行ったんだよ!」
「あたしだって藻奈美として生きるしかないのよ」
「藻奈美はいい子だったよ!お前みたいに嘘つきで破廉恥な女じゃ無かったよ!」
「そうよね!わたしがちゃんと死ねば良かったのよね」
・・・地獄かな?心が痛む・・・。
このやりとりから数日後、平介さんは二人の時間で初めて直子のことを「藻奈美」と呼びます。
「お前には自分の生きたいように生きる権利があるんだ」
「今まで苦しめて悪かった、藻奈美」
翌日から不思議なことが起こります。なんと直子が眠りから覚めるタイミングに「藻奈美」が戻ってくるようになったのです。
直子からこれまでのこと、医学部のことが藻奈美に引き継がれていき、藻奈美でいる時間が長くなり、平介と直子が一緒にいられる時間も後わずかとなっていきます。
直子の伝言で藻奈美は平介に「岬灯台に連れてって」とお願いします。岬灯台は直子の大好きだった場所。おかげで直子は消える直前に、平介と岬灯台で過ごすことが出来たのでした。
ラストで分かるのですがこれは直子が打った芝居だったのです。
平介の今後を思ってのことだったんだと思われます。
藻奈美の結婚式でうっかり「直子」の癖が出てしまい平介にバレてしまいます。しかし平介は「これで良かったんだよな」と理解を示します。切ないです。
ウエディングドレス姿の藻奈美(直子)の哀しい笑顔が印象的でした。
平介さんとの結婚指輪は藻奈美のお守りである熊のマスコットに埋め込んで持っていくそうです。(涙)
夫婦やパートナーにおけるセックスって信頼や愛情諸々良好な関係を育む大切な行為だと感じるのですが、いかがでしょう。
爽やかで真っ直ぐな広末涼子さんの演技に心が洗われるようでした。
石田ゆり子さん、伊藤英明さん、蛍雪次郎さん、大杉漣さん、國村隼さん、篠原ともえさんなどなど、出演者も豪華です。
ダーツごと
ひとことついでに30秒ドローイング。
空気人形 [DVD] Amazon.co.jp
外道の歌(1) (ヤングキングコミックス)