TAKUのブログ

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5月29日、イスラエルの彫刻家ダニ・カラヴァンが亡くなった。

私にとっては、ベンヤミンへの導き手の1人として重要なアーティストである。

ちょっと時間が経ってしまったけれど、過去の(大昔の!苦笑)mixi日記を再掲しておきたい。

 

黙祷!

 

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2008年10月11日(土)、世田谷美術館で『ダニ・カラヴァン展』を見てきました。この日は、関連イベントとして、詩人にして多摩美術大学教授・平出隆氏による講演「丘・パサージュ・階段―《ベンヤミンへのオマージュ》をめぐって」も開催され、充実した展観となりました。

<はじめてのダニ・カラヴァン>

ダニ・カラヴァンは1930年、イスラエル、テル・アヴィヴ生まれ。
大規模でサイト・スペシフィックな「環境彫刻」で知られ、ソウル・オリンピック開催時にオリンピック彫刻公園に制作された「光の道、世宗へのオマージュ」、ニュルンベルク国立ゲルマン博物館の「人権の道」、「室生山上公園 芸術の森」、そしてベンヤミンが自殺したフランス・スペイン国境の丘ポル・ボウに制作した「パサージュ―ヴァルター・ベンヤミンへのオマージュ」等々、数多くのパブリック・アートを手掛けています。

と言っても、私はつい最近までこの人のことは、まったく知りませんでした。(苦笑)
知らなかった分、余計に強く心を動かされたと言えるかもしれません。

今回の展覧会は、ダニ・カラヴァンの生涯を4つの時期に分け、青年時代から現在までの全活動をカバーする回顧展になっています。4つの時期とは、「第一章 絵画/挿絵/グラフィック 」「第二章 舞台芸術」「第三章 壁画/彫刻/レリーフ」「第四章 環境彫刻/インスタレーション」。

 

なかでも「パサージュ―ヴァルター・ベンヤミンへのオマージュ」は刺激的。

<パサージュ―ヴァルター・ベンヤミンへのオマージュ>

この作品は、1940年9月26日、亡命途上のベンヤミンがスペイン当局に逮捕され自殺したフランス・スペイン国境の村ポル・ボウの地に、ベンヤミン没後50年の年、制作されました。(完成は1994年)
作品はもともとこの地にあった丘の上の共同墓地から地中海へと至る斜面に造られ、3つの部分からなります。
1つは、丘の上から海に臨む断崖まで、岩を刳り抜いて階段状に下っていく鉄の通路。この通路は87段より成りますが、このまま下りて行けば海に転落してしまうという直前の部分(69段目)で、ガラス板でしきられており、その板上にベンヤミンのテキストからの引用文2つが、それぞれ5ヶ国語(ドイツ語、スペイン語、カタルーニャ語、フランス語、英語)で刻みつけられています。その文章は、次のとおり。
「有名な人びとよりも、名もない人びとの記憶へ敬意を払うほうが難しい。歴史の構築は、名もない人びとの記憶に捧げられる。」
「この文化財と呼ばれるものが文化の記録であることには、それが同時に野蛮の記録でもあるということが、分かちがたく付きまとっている。」
これが、「パリの(ベンヤミンの)パサージュ」のアナロジーであることは、鉄とガラスで造られていることによって示されています。

なお、作品の他の2つの部分とは、図録の記述によれば以下のとおりです。
「共同墓地の裏、フェンス越しに地中海の水平線を見渡すことができる場所には椅子のような立方体が置かれた鉄の基壇が設置され、墓地の壁の外に生えるオリーヴの樹の傍らには五段で途切れる鉄の階段が置かれている。」

今回の展覧会場では、比較的狭い一室がこの作品の展示にあてられていました。
作品を形づくる様々な場面の、素描(上段)・写真(下段)が壁に上下に展示され、それに対面する形で設置された壁には現地を撮影した映像が映し出されています。
また、展示室側面の白壁には上述したベンヤミンのことばが日本語とドイツ語で併記されています。

 

<平出隆氏の講演>

実はこの日の最大の収穫はこれ。
平出氏自らが撮影し(若干、館側で用意したものを含む)パソコンに取り込んだ映像を映写しながらの講演は、ご自身の身体で捉えた“カラヴァン体験”が生き生きと伝わってくるもので、出色の内容でした。
※平出氏のお話は、多岐に亘りましたので(また、後日、本日の講演内容はどこかにきちんとした形で発表されることとも思いますので)以下、要点のみ摘記いたします。

(1)「受注する芸術」
ダニ・カラヴァンの芸術でもっとも重要なのはこの点だ。
ある組織からの依頼を請け負うことから、かれの芸術ははじまる。アーティストの側がプレゼンテーションするのではない。
ここに大きな意味がある。
自分の意志ではないのか?芸術家の内発性は?そんな疑問が生じるかもしれない。
しかし、カラヴァンにとっては、もっと大きなものが意志の源なのだ。
「引き受けること」「場所・歴史を自分のなかに担うこと」、それを意識的にやったひと、意識的に方法として選び取った芸術家、それがダニ・カラヴァンだ。

(2)ベンヤミンへのオマージュ
①ベンヤミンの2つのことば
カラヴァンの“パサージュ”のガラスには、ベンヤミンの2つのことばが4ヶ国語で刻まれている。
(a)「有名な人びとよりも、名もない人びとの記憶へ敬意を払うほうが難しい。歴史の構築は、名もない人びとの記憶に捧げられる。」
※平出氏の表現では「有名な人の歴史を語るより、無名な人の歴史を語ることが難しい」
ベンヤミンが「有名な人」というのは、端的にいえば歴史上の人物を指す。
しかるに、カラヴァンがここにこう書いた瞬間、ベンヤミンも「有名な人」の中に入ってしまっている。つまり、ここではことばが二重になっている。
この作品は、ベンヤミンへのオマージュのふりをしているが、その後ろにある大勢の、それこそ無名の亡命者へのオマージュでもあるということだ。

実は、これを最初に見たとき、ちょっとガッカリした。
平坦なことばだと思った。ベンヤミンにはもっと凄いことばがある。“ベンヤミン的なことば”がある。
ずっと、そう思っていた。
浅はかだった。最近そのことがわかった。
そのことに気づいた時、「ダニ・カラヴァンは凄い」と思った。
別に“ハタと気づいた”というわけではない。
カラヴァンの作品を見るうちに、徐々に大きな時間と小さな時間の関係がわかってきたのだ。
世宗へのオマージュ(としてソウルのオリンピック公園に作られた「光の道」)でもそうだが、その場所を歩くことでその場所・その歴史に関わる自分を感じるのであり、それによって大きな時間と大勢の無名の人々との関係が自分の身体でリズムを作ってくれるのだ。

(b)「この文化財と呼ばれるものが文化の記録であることには、それが同時に野蛮の記録でもあるということが、分かちがたく付きまとっている。」
※平出氏の表現では「文化的なドキュメントの裏には必ず野蛮が横たわっている」
このモニュメントですら、ナチの蛮行とつながっているという意味。
私が訪問した際は、ガラスに罅が入っていた。政治的反応のひとつと言えるだろう。
ヨーロッパでガラスを使った公共芸術は、大抵こういう目に遭っている。

「パサージュ」の階段は87段、うち18段はガラスの向こう側だ。
階段の先には、海が広がり渦が見える。
ベンヤミンはガラスの向こうへ歩いていってしまった。
この作品は、無名のたくさんの人々の生の「共同の記憶」だ。
一人のひとのモニュメントではない。ベンヤミンそのひとに集約されてはいるが、背後にいる無名の人々のモニュメントなのだ。

②ポル・ボウの丘
私は、実際にベンヤミンの歩いたピレネーの山道を歩いてみた。そこは、はげ山で、棚田のようなブドウ畑の丘が連なり、岩がゴロゴロしているところだった。
私は、そこを歩きながら、そのピレネーの山道が、ベンヤミンが幼年時代に蝶々を追ったベルリンの丘(『ベルリンの幼年時代』収録「蝶々を追う」に描かれた丘)、と重なってしかたがなかった。

③現地からはじまる
ダニ・カラヴァンがベンヤミンのものをどれだけ読んだかわからないし、そのことを質問しても意味がない。この場所を与えられて、ここから逆算するようにベンヤミンを捉え、ベンヤミンの背後に無名の人々を捉えたという点が重要だ。

彼が行なったのは、与えられた場所を“固有の場所”“固有といえる経験”にする行為だ。
これを芸術家としてやることは難しい。
たとえばポル・ボウの村長と交渉しなければならない。「観光客が来なくなるから、こうはしないで」とか、細かいやり取りが必要だ。
ダニ・カラヴァンのやり方は、新しい勇敢なやり方だ。

(3)ウルのジッグラト
カラヴァンの芸術を見て、直感的にウルのジッグラトを想起した。
ウルはユーフラテス川流域、現イラク、かつてメソポタミア文明が栄えた地にある。
フラットな砂漠に、三層のピラミッド状建築物が建っている。ユダヤ人の父祖に当たる人たちがこれを作った。
ピラミッドに似た建築物だが、決定的な違いは全体が階段状になっていること。
それは、二重の階段、神のための階段と人のための階段よりなる。
カラヴァンに近い造形感覚であるが、この点が彼の芸術とは異なる。
カラヴァンにあっては、すべてが人間のための階段であり、人間の尺度で造られている。

実は、平出氏の話の中身はこんなものではなく、ベンヤミンに関する話題がてんこ盛りで、「階段研究家」としても異彩を放っていたのですが、ダニ・カラヴァンからはやや外れますので、このくらいにしておきましょう。

 

そして、ダニ・カラヴァンを通ってベンヤミンの方へ。

 

雑なライブ“反芻”会。不正確なセットリストのみ(苦笑)。

 

○クロスロード・ファンタジア―春色の風景―@渋谷La.mama 2018.03.13

(友川カズキ、前野健太ツーマン・ライブ)

 

前野健太ライブ

※MC「友川さんと僕って何の共通点もないんですよね。僕はラブソング歌ってるんで。“ラブソングの帝王”ですから笑。友川さんはラブソングなんて全然歌ってない」

・SHINJUKU AVENUE

・春の夜の夢のごとし

・伊豆の踊り子

※MC「7年前(2011年)の3月13日に作った歌」

・防波堤

・マシッソヨ・サムゲタン

・ファックミー

 ※MC「“生きてるっていってみろ”って言われたら“ファックミー”でしょう笑」

・コーヒーブルース

・人生って

・豆腐

※MC「友川さんから、前野さん全然聴く人間のこと考えてないでしょう、って言われて。“豆腐のような毎日”って言われた方の身にもなってみなさいよって笑」

・18の夏

・今の時代がいちばんいいよ

・虫のようなオッサン

 

友川カズキ ライブ

・祭りの花を買いにゆく

・グッドフェローズ

・馬喰が来た朝

・祭りの少女

MC集

「前野さんは最近ふっくらしてきましたね。あれは小金持ってますよ笑。映画出たりして」

「たこ八郎が“♪あぶら虫は金持ちだ”って歌ってました。そう思い込んでるんだね。どんだけバカなんだという笑」

 

 

友川カズキwith前野健太(ギター)

・馬の耳に万車券

・ワルツ

・似合った青春

 

アンコール(友川カズキ)

・光るクレヨン

・生きてるっていってみろ

 

 

 

 

最後はマエケンの新曲を。

超変態MV!(笑)

 

 

 

 

 

雑なライブ・レポート。不正確なセットリストのみ(苦笑)。

ライブを“反芻”するのは楽しい(笑)。

 

○柴田聡子の神保町ひとりぼっち@神保町試聴室2018.04.18

 

第1部

・メリークリスマス・フォー・ユー

・あさはか!

・ニューポニーテール

・ばら

・サルでもキジでも

・後悔

・サン・キュー

・ワンコロメーター

・狼少年パグ

・ゆべし先輩

・いぬそんぐ

 

第2部

・春の小川

・ベンツの歌

・夢の中の夢(パッパラ)

・忘れたい

・遊んで暮らして

・パーパパ

・いきすぎた友達

・夜の一人

・ラッキーカラー

・東京メロンウィーク

 

アンコール1

・バッド&タフ

 

アンコール2

・北国の春

 

○浜口寛子2ndミニアルバム・リリース記念ライブ@渋谷7th FLOOR 2018.03.10

(浜口寛子、柴田聡子ツーマン・ライブ)

 

柴田聡子ライブ

・ジョイフル、コメリ、ホーマック

・ラッキーカラー

・パッパラ

・しんけんな一人

・芝の青さ

・遊んで暮して

・いきすぎた友だち

・サルでもキジでも

・ワンコロメーター

・後悔

・ゆべし先輩

 

アンコール1(浜口寛子with柴田聡子)

・風ふいた

・赤い橋のある里

・わるいね

 

アンコール2(浜口寛子with柴田聡子)

・エルモとアビー(セサミストリート)「I CAN SING」

 

※アンコールの二人は“どろろ(浜口)と百鬼丸(柴田)”みたいだった笑(失礼!)。