私は、今年の3月1日(日)に行われた『東京マラソン2026』を一生忘れないだろう。



スタート前、私たちは冷たい空気の中で肩を寄せ合っていた。スポーツブラ姿の腹筋女子ランナーたち。鍛え上げた体は、これまで積み重ねてきた朝練と汗の証だ。鏡の前で何度も自分の弱さと向き合い、走れない日も、くじけそうな日もあった。

号砲が鳴る前、私は家族へ手紙を書いた。
今日、私は42.195キロを走ります。
タイムよりも、自分に勝つために走ります。



沿道の声援が背中を押す。腕を振るたびに、鍛えた腹筋が体を支える。苦しい。でも、諦めない。隣には同じ目標を持つ仲間がいる。私たちは互いにうなずき合い、無言のエールを送りながら前へ進んだ。

30キロを過ぎた頃、脚は鉛のように重くなった。それでも思い出したのは、あの手紙に書いた言葉だった。


最後まで走り切る。

ゴールが見えた瞬間、涙がこぼれた。
体は限界でも、心はまだ前を向いていた。
フィニッシュラインを越えたあと、私はもう一度ペンを取った。


走りきったよ。応援ありがとう。
この体は、努力でつくった私の誇りです。」

東京の空は青く澄み渡っていた。
私たち腹筋女子ランナーは、ただ美しい体を見せるために走ったのではない。
自分の可能性を証明するために走ったのだ。