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おまけ。
「ねぇ、あの預かったものって…何?」
「内緒。」
「え~ぇ、教えてよっ」
「ダメっ」
「なんで?」
「じゃあ、耳かして。」
あかりは、俺の耳元で囁いた。
「本当!?」
「もぅ、だから嫌だったんだよ。」
「可愛いじゃん。見せてよ。」
「やだっ」
「いいじゃん、ちょっとだけ。」
「やだよー。」
「ないと困るんでしょ?」
俺は、意地悪く言う。
「だって、寒いし…」
「冷えるもんね~」
「嫌味…」
「違うって。」
「じゃあ、ちょっとだけ…」
あかりは、俺にチラッと見せる。
「可愛いよ、大丈夫。どうせ脱ぐんだから。」
「もぅ、翔っ///」
俺は、あかりを引き寄せそっとキスをする。
片手は彼女の背中に手を回す。
シャツに手を入れると、それを確認した。
そう…
預かりものは、お腹が冷えないための彼女の必需品。
唇を離すとあかりは、恥ずかしそうに「やっぱ見せたくない。」
そう言ってはにかむ。
「いいじゃん。」
俺は、またキスを続けた。
あかりも俺の背中に手を回す。
俺たちは、何度も唇を重ねた。
彼女の首に、胸に…
愛しくて彼女を強く求めた。
彼女も俺を求める…。
ことが終わるとあかりは、恥ずかしそうに笑った。
あれね、小さい時からの必需品なの。
そう言ってはにかんだ。
まぁ、紙袋の謎が解けてすっきりしたかな。
お腹が冷えないための必需品。
あかりの母親がそれを渡して欲しいって俺に託したのはあかりに会うための口実に使って、と言う母親の機転だろう。
あれ?
俺たちをくっつけたのは、あかりの母親か…。
お腹の冷えないための必需品か…(笑)
終わり。