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徒然なまま

腐女子なやつが気ままに愚痴やら萌えやら死にたがりな内容をツラツラ書いているブログです。好き BL漫画(ねこ田米蔵さん)や(夏目イサクさん)若手俳優。舞台観劇が趣味 基本ミーハーで絡みは苦手です。以上









人慣れしてるのかだいぶ近づかないと逃げない子だった。












駄文
個人的創作の発散物です

スルー推奨

頭の中の物語の発散をしているだけです。









「この世界で君だけを忘れない」



僕の世界は少しずつ消えている
「若年性認知症です」
そう告げられたあの日から
僕の世界が少しずつ壊れだした

「先輩最近よく忘れますよね」
始まりはそんな後輩の言葉だった
「そうか~?俺も歳取ったからな~」
そんな冗談を返せていた
あの事が起きるまでは

「おい!!○○商事さんとのアポ取ったの誰だ!!」
その日1番の怒号が響き渡った午後3時過ぎ
「どうしたんですか?」
周りの社員も初めてのことに驚いていた

「今日、午後1時に来ることになっていたのに何時間待たせる気ですか?と連絡が来たもう、うちとは仕事しないですと」

「えっ、そこって…先輩…でしたよね担当?」
「あっ!、すみません!!!」
慌ててその場で謝罪をするが
部長は謝りに行ってくると俺を無視して出ていった。

「先輩が、こんなミスどうしたんですか?」
その言葉も入らないほど目の前が真っ白だった

仕事のアポを忘れた
そんな経験はなかった
それより怖かったのは
その話を聞いて
思い出せないことだった

「悪い‥早退する」

「えっ?部長戻ってくるの待った方が...」
俺はそのまま会社を出て
そんなはずないと願いながら
病院に向かった

そして
色々な検査後

携帯には今までにないほどの着信があった

「もしもし、今日はすみませんでした」
「おまえ最近どうした?こんなミスしてしまいには帰りやがって」
「すみません」
「明日来れるか?」
「すみません」
「これるのか?」
「…行きたいです」
「うん、待ってるから来いよ話しよう」


言うべき言葉を必死に考えても
こうなった自分に生きていく道があるのだろうか


「お帰りなさい」
帰宅する俺を出迎えてくれる
学生時代から付き合って
もう30年
なんて言えばいいだろう

「どうかした?」
「実は仕事で大きなミスやっちゃったんだ」
「そう、それで?」
「それで?それで、帰宅してきた」
「なにそれ(笑)、明日ちゃんと謝りなさいよ」
この笑顔を失いたくないな
そう感じた瞬間
涙が溢れてしまった

「えっ?なにやだーもう、子供じゃないんだから失敗したくらいでそんな泣かないでよ~」
そんなことを口にしながら抱き締めてくれる君を
俺は抱きしめ返すことが出来なかった

目が覚めた時全て忘れてたらどうしよう
どうしようもない不安だけが心を覆った



あれから5年半経って
俺は施設に入った
会社はあんなことがあったのに
病気を知っても2年も在籍させてくれた
妻は最期まで家で看ると言い張ったが
排尿管理も難しくなった俺は
頭を下げて離れたいことを伝え
まだ微かに君を覚えてる今のうちに
この心が君を覚えてる今のうちに
君から離れる事を決めた。

60ちょっと
まだまだ世間的には若い
若いのに

俺はつい10分前のことも思い出せないのだ

毎日のように会いに来る君を
見送る時間
俺は考えている
君を忘れる日がこないことを

世界が滅ぶその時まで
君だけは忘れないと誓うよ
この心は君を愛し続けるよ









「壊れた世界で見付けた愛」


ある日
落ち込んで帰ってきた
今までも何度かあったけど
比じゃない程だった

仕事でのミスだと言われた時は
そんなことと思った

けれど本当はそれだけじゃなかった

2週間後
一緒に来てほしい所があると
病院に付き添われた
目の前の医者は
彼を「若年性認知症」だと言った

なにを言っているのか分からなかった
けれど物忘れ位この歳にもなれば多少あるもの
だからそんな風に言われても彼がそんなと
受け入れられる状態にはなれなかった

それから色々なセミナーや介護講習を受ける日々になった

彼が苦しんでるなら分かち合って欲しかった
会社も継続出来ると知ったときは
ほら、そんな酷くないのよと思った。

けれど
その症状は
確かに
確実に
彼を彼でなくしていった

会社側に彼がここまでありがとうございましたと
辞表を出し辞めてからはますます進んだ
鍵のかけ忘れは当たり前のようになって
冷蔵庫が開けっ放し、水が出しっぱなし、道が分からなくなって警察と帰宅、夜中の徘徊、ボヤ騒ぎ、失禁、4年も経った頃には要介護度の認定も2になっていた。

診断から5年目の夏
彼から施設入所の希望が出た

2人で何度も繰り返し話して
彼の意思を優先することにした

施設に入った日
私は
ホッとしていた
そして
ホッとした自分に
嫌悪感を持った

最低だと
彼の居ない家に帰って
今まで1度も出したことない声を上げて
泣いて泣いて泣いた

彼の居たこの場所で
彼の居なくなった今日
最初で最後だろう声で
子供のように赤子のように
私は声を上げて泣いた

それでも私は愛してた
これでも私は愛してた

貴方の影を追いかけて
笑いあったあの日から
今日まで変わらず
愛してた

そして
貴方を喪う日まで
愛してる。