7月8日火曜の深夜からスタートしたTBSの『予告王』という番組の録画を見た。
予告映像専門会社のトップクリエイターと各界の映像クリエイターが
“予告”映像を制作して対決する番組で、非常に面白かった。
テレビ番組でこんなに面白いと感じたのは実に久しぶり。
しかし勝敗の決め方に少し疑問がある。
1つのお題に対して映像を制作するクリエイターは2人。
それを芸能人の特別審査員3名と、一般人100名の投票で決めるのだが
この“一般人100名”というのが全員女性で、特に映像作品への造詣が深そうには見えない普通の女の子達なのだ。映像の芸術性や完成度を妥当に評価できるとは考え難い。
アカデミー賞の選考委員を普通の女子大生やOLが勤めるような事があるだろうか
規模や品格は違えど、これはトップクリエイター同士の映像勝負であって
審査員がタレントや一般人なら、当然一般ウケする映像を作った方が勝ち。
これではクリエイター同士の何に優劣を付けているのかよくわからない
案の定、一般受けしそうだなと思う方ばかりが勝っていた・・
2回戦に出場したCMクリエイターの鶴香奈子さんも、普段コンプライアンスなどを気にして作れない映像を思い切り作りたいと話していたが、結局評価する側がいつもCMを届けている一般大衆と変わらないのであれば、普段の仕事と何ら変わりなくなってしまう
わざわざ番組として対決を企画しているのだから、普段の仕事で気に掛けねばならないスポンサーの制約や一般層の目から解放された、自分の感性むき出しの勝負をしてもらいたい。
番組の視聴者が見たいのもそういう対決ではないのだろうか
もしかすると『そもそも予告編というのは一般人向けに作られるものなのだから、審査も専門家ではなく一般人が行って然るべきだ。』という考えなのかもしれない。
だが、先程引き合いに出したアカデミー賞を例として考えてみても
作品賞に輝くのは単に興行収入が一番だった作品ではない。
審査は映画芸術科学アカデミー会員の有識者達、つまり一般人より遥かに映画の手法や技術に明るい専門家によって行われ、作品の評価は一般受けとは無縁なのだ。
この番組もタレントや観客ではなく、名のある映像クリエイター
例えば中島哲也、石井克人、行定勲、堤幸彦、庵野秀明などのレベルから3人ほど選んで審査してもらうわけにはいかないのだろうか・・
↓の動画は今回の放送でPVクリエイターの田向潤さんが制作した『金太郎』
金太郎という古典的な題材を現代のB級バイオレンス作品のテイストに仕上げ、当の金太郎の姿は最後にシルエットで一瞬出てくるだけという演出。音楽の使い方もタイトルバックもハイセンス。
※この作品は投票の結果敗退しました・・
予告映像専門会社のトップクリエイターと各界の映像クリエイターが
“予告”映像を制作して対決する番組で、非常に面白かった。
テレビ番組でこんなに面白いと感じたのは実に久しぶり。
しかし勝敗の決め方に少し疑問がある。
1つのお題に対して映像を制作するクリエイターは2人。
それを芸能人の特別審査員3名と、一般人100名の投票で決めるのだが
この“一般人100名”というのが全員女性で、特に映像作品への造詣が深そうには見えない普通の女の子達なのだ。映像の芸術性や完成度を妥当に評価できるとは考え難い。
アカデミー賞の選考委員を普通の女子大生やOLが勤めるような事があるだろうか
規模や品格は違えど、これはトップクリエイター同士の映像勝負であって
審査員がタレントや一般人なら、当然一般ウケする映像を作った方が勝ち。
これではクリエイター同士の何に優劣を付けているのかよくわからない
案の定、一般受けしそうだなと思う方ばかりが勝っていた・・
2回戦に出場したCMクリエイターの鶴香奈子さんも、普段コンプライアンスなどを気にして作れない映像を思い切り作りたいと話していたが、結局評価する側がいつもCMを届けている一般大衆と変わらないのであれば、普段の仕事と何ら変わりなくなってしまう
わざわざ番組として対決を企画しているのだから、普段の仕事で気に掛けねばならないスポンサーの制約や一般層の目から解放された、自分の感性むき出しの勝負をしてもらいたい。
番組の視聴者が見たいのもそういう対決ではないのだろうか
もしかすると『そもそも予告編というのは一般人向けに作られるものなのだから、審査も専門家ではなく一般人が行って然るべきだ。』という考えなのかもしれない。
だが、先程引き合いに出したアカデミー賞を例として考えてみても
作品賞に輝くのは単に興行収入が一番だった作品ではない。
審査は映画芸術科学アカデミー会員の有識者達、つまり一般人より遥かに映画の手法や技術に明るい専門家によって行われ、作品の評価は一般受けとは無縁なのだ。
この番組もタレントや観客ではなく、名のある映像クリエイター
例えば中島哲也、石井克人、行定勲、堤幸彦、庵野秀明などのレベルから3人ほど選んで審査してもらうわけにはいかないのだろうか・・
↓の動画は今回の放送でPVクリエイターの田向潤さんが制作した『金太郎』
金太郎という古典的な題材を現代のB級バイオレンス作品のテイストに仕上げ、当の金太郎の姿は最後にシルエットで一瞬出てくるだけという演出。音楽の使い方もタイトルバックもハイセンス。
※この作品は投票の結果敗退しました・・