どうも僕です
それは 23年前から始まっていた
俺達Jrが集まっている時 いつも1人でボーッとしているあの人
同じJrなのに 振付の先生に逆らったり 呼ばれても返事もしないあの人
いつだったか 注意されたらふてくされて 無言で帰っていったあの人
雛壇でファンを見つめながら 無心に鼻をほじくるあの人
それなのに ダンスを始めると スポットライトを浴びているかのように 軽やかに踊り出す
誰もが そのダンスに魅了された
他が追随を付けない程の キレッキレの動きに
俺達Jrは 彼の存在が幻のように思えた
事実 彼が京都に居た2年の間 あの人の存在は 都市伝説のように語られていた
なのに……ダンスが終わると 全くと言っていいほど オーラが無くなり ボーッとして動かない
そんな彼に 纏わり付く 1人のJr
同じJrだったとしても 先輩Jrにそんな事してる奴はいなかったし 出来なかった
それが後に 同じグループで活動する事になる 大野智と二宮和也だった
二宮和也……ニノは 「大ちゃん 大ちゃん」と言いながら 大野智……智くんの側に居た
側に居たり 話しかけられるのを 嫌がる智くんも ニノだけには甘く 邪魔にしなかった
俺や雅樹……松本も 智くんと話す事が無かった
あの時の智くんに 癒しオーラは全く無く 逆に尖っていて 近寄りがたい印象が強かった
ロングヘアーにスーツの イケイケ綺麗目系
カジュアルな俺達とは 全く接点が無かった
でも程なくして 俺達は同じグループになった
辞める事を告げていた智くん……裏方になりたかったニノ……大学卒業までと決めていた俺
そんな個々の思いがあった 5人の船出だった
いつの頃からだろう
いつも 二人は隣に居た
いつも 二人は笑っていた
いつも 二人は話していた
いつも 二人で歌っていた
いつも 二人は何処かが触れていた
いつも 二人はふざけあっていた
いつも 二人は見詰めあっていた
そして……いつも二人だけの空間だった
そんな二人を 俺達は見ていた
二人が一緒に居るのは当たり前で 離れていると逆に違和感があった
この二人
まさか……付き合っているのか?
男同士
同じグループ
国民的アイドル
バレたら……ヤバくねぇ?
俺は本気で そう思っていたんだ