原発稼働維持を明記
…自民が政権公約への報告書
[読売]
2011.7.20
http://bit.ly/nBQD6k



この男性、覚えてらっしゃいますか??



ひめのブログ-2401



中野剛志という人、
京都大学で助手をしてみえます。


TPPのお話の時にご紹介しました。



■TPPで日本が滅ぶ
http://000hime.blog74.fc2.com/blog-entry-347.html



何かと話題の電力問題ですが。

電力の専門家であるマイミクさんが、とても分かりやすいからと教えてくださいました。



分かりやすいんですけど、ちょっと長いです。

みなさまお忙しい方ばかりですので、書き起こして前編/後編2つに分けてます。少しづつでも目を通していただければとおもいます(・∀・)


↓↓↓

ひめのブログ-2402


超人大陸
中野剛志「電力自由化は無能無策の極地」

http://www.nicovideo.jp/watch/sm15062392



この動画、再生回数もコメントもかなり多いんだけども



ひめのブログ-2403




すぐ消されるので書き起こししようともおもった(-д-)結局は文字が最強w
書き起こしてる最中だけで4回消されました。消されていた場合は



中野剛志「電力自由化は無能無策の極地」

↑↑↑この1行をコピペしてググってください(・∀・)
誰かがあげてくれてるはずです!!



京都大学の中野剛志でございます。


今日はですね。これからお話しする話はひんしゅくをかいますので。

どういうお話かと申しますと、いま話題の原発関係、エネルギー関係でございます。


これはもう連日ですね。私も報道で見て。いろんな報道とか議論がなされているのを見て。

私自身、見ていて、現実ストレステストを受けているようで、もう我慢の限界近くにいるような感じでございますので。

今日はですね。思っていることをぶちまけさせていただきたいと思います。


内容はですね。たぶん世間で言われていることとずいぶん違う面もあるので、言いにくいことも言ってしまいます。

今ですね。言いにくいことを言わないで、みんなきれい事ばっかり言っているので。それをやっていると国は誤りますから。


まぁ私ごときがひとりひんしゅくを買ってですね。まぁ、この放映が終わってから日本全国から私に対する非難ごうごうごう、っていう感じかもしれませんがw

お国のためと思って言わせていただきます。


えーもりだくさんですので、分かりにくい面とか、早口になってしまうかもしれませんけど。また、もう一度ごらんいただくとか、そういった風にやっていただきたいと思います。



そもそも原子力なんですけれども。

CO2を出さないとか、比較的安いとかですね、最近そこは批判されているわけですが、いろんな意義が言われているんですけど。


私はですね。
原子力の最大の意義は、エネルギー安全保障。すなわちエネルギー価格やエネルギーの供給の安定性、それから国家の自立性ですね。

エネルギーを輸入することによってですね、エネルギーを輸出国に政治的に動かされないと。自立的な国家をつくるという観点から、必要だと。


今の原発推進派とか、脱原発の議論はまったくこの安全(保障)議論について考えていないですし。原子力推進派の議論もですね、経済性はどうのとかですね、原子力で電気が止まると困るだろうとか、そういう産業上の影響のことばかりでですね。

エネルギー安全保障という観点は両方とも、抜いているんですね。そういうことを説明したい。



まず原子力発電がなぜエネルギーセキュリティー上重要かというと。


第1にですね。(原子力発電の)燃料の、原料であるウランが、石油などと違って産出地が比較的分散しているということ。

** 参考

世界のウラン埋蔵地
ひめのブログ-2404

**

第2にですね。ウラン燃料というのは1回使用すると数年間使用可能ですので、純国産エネルギーと。燃料は輸入しているんですけれども、使うと数年間使えるので、純国産エネルギーとして安定性を強化していると言われているんですね。


3番めにですね。何と言ってもそもそもエネルギー源をですね。いろいろなエネルギー源をもつ、石油だけに頼らないとか、、そういうのをエネルギー源の多様化と。これがエネルギーセキュリティー上非常に重要です。

4番めにですね。原子力発電というのはその、非常に稼働率が高いと。逆に言うと出力の調整ができない、いちど動かしだしたら、すぐに止めたり、すぐに動かしたりというのがなかなかできないという面もあるんですけど。
稼働率が高くて安定してエネルギーを供給しつづけると。


例えば原発の稼働率というのは60~80%くらいというふうに言われています。これが風力発電だと15~25%しかありませんし、太陽光発電だと10~15%くらいしかないということですね。

従って、いろんなエネルギーを分散して使うということの中で原発というのが必要だと。ちなみに2008年の電源別の発電力量、日本は石炭が27%くらい、石油13%、天然ガスが26%、原子力が24%、水力が7%、その他2.8%という事です。

これ各国と比べると特徴的なのは、石油が13%というのは多くてですね。フランスもドイツもイギリスもアメリカも2%以下です。中国は1%以下ですね。えー、そういった状況です。

まずエネルギーセキュリティーからという観点から言いますと・・この図なんですけども、


ひめのブログ-2405



もう言うまでもなく日本というのはエネルギー輸入国で自給率が低い。原子力を考えないで自給率を考えると4%しかない。

さっきご説明したように原子力はエネルギーの安定供給性が高いので、国産と考えると18%になると。これがですね、外国と比べると原子力を入れてもですね、そんなに高くはならない。

このですね、エネルギーセキュリティーという面をもう一度しっかりお考えいただきたいという事です。

さて、脱原発と言う人がいます。いいんですけれども。脱原発したければしていいんですが、その際はですね、原発に代わる電源が、経済性とか環境性能だけじゃなくて、いま申しあげたようにエネルギー安全保障上ですね。原発を別のエネルギー源に代えてもエネルギー安全保障上弱くならないと。そういう物でないといけなくて。このエネルギー安全保障上の観点から、他の電源と原発を比べる必要があると思います。

まずですね、第1に。大阪の府知事がよく言ってますけども、省エネをすれば原発などいらないことが分かるというような事を言うんですけれども。

仮に3割の省電力をしたとしても、残りの7割がぜんぶ化石燃料、輸入燃料だったら意味がないので。3割省エネしても残りの7割の2割とか3割が原子力でないといけないんですね。これが多様化ということですので。

従っていくら省エネしても使っているエネルギーのいくつかの割合が原子力ではならないと。多様化という事を考えると省エネでは解決つかない。いくら省エネやっても原発は不要にならないということがまずあります。



第2ですね。再生可能エネルギーによる比率を高めて‥はいいんですけれども、代替すべきはですね、エネルギーセキュリティー上弱い石油とかですね、天然ガスとか、そういう物から代えていくと。

つまりですね、原発のようにエネルギーセキュリティー上意味が大きいものを代えないで、意味の低いものを代えるよう考えてもらえば、再生可能エネルギーの比率を高めていくことに意味はあると思うんですが。原発を代えちゃうとですね、エネルギーセキュリティー上ではあんまり意味がない。という事ですね。

それからですね。日本というのは、国土に厳しい制約があるので自然エネルギーというのはキツイんですね。


たとえば風力は、雷が多いとか台風が多いとか、ヨーロッパよりも風が不安定であるとかですね、いろんな事情があるということでなかなか難しい。

それからですね、風力発電や太陽光発電というのは稼働率が低いんですね。


ひめのブログ-2406


これがですね、ま、ご案内だと思いますけど太陽光発電や風力発電というのは出力の変動が非常に大きくて安定しないという欠点があります。


それでですね、これは電力関係の資料としてよく出てくるんですけど


ひめのブログ-2407



(ちょっと見えにくいので、こちらの図と同じです↓)
ひめのブログ-2408


計画停電とか最近よく言われているんですけど、1日の電力の使用量ですね。つまりお昼ごろは電力をよく使うと、寝てる間は電力をあまり使わない、という事です。


1番下の電源は水力発電で、その次のピンク色が原子力発電。さっき申したように原子力発電、水力発電の大型のものはそうなんですけども。急に発電をしたり、急に止めたりができないので、ずーっと安定的に発電します。

その変わりですね、安定的な品質の高い電力をずーっと発電し続けるので、昼夜通じて電力を供給するのに使われます。



変動に応じて発電したりあるいは発電するのをやめたりするのに向いているのは、火力発電が向いているんですね。

従って一定のベースは原子力と水力であり、変動する部分は火力発電でやると。従って原子力発電や水力発電はベースロード電源(?)と呼ばれます。

火力発電は変化に応じて、電力需要が高まったら停電しないように火力を炊くと。ま、こういった事ですね。


いまよく言われているのは、この電力需要のピークという事で、夏の昼間とか2時頃とか電力をたくさん使う時に足りなくなるという話をしています。


太陽光発電や風力発電のようなですね。出力の不安定な電源は原子力発電の代わりにはならないんですね。


ひめのブログ-2409


ここはもう無理なんです。だからここの代わりになるっていう事自体がもう、話がおかしいと。

太陽光発電は、昼間、晴れてる日であれば、電力のピークの時に発電をいっぱいしてくれるので、


ひめのブログ-2410


ここに使うことはできるかもしれません。でもその程度の話で、


ひめのブログ-2411


ここと代えるっていう、ベースである原子力と代えるというのはもう性格が違うので、太陽光や風力で脱原発をすることはできないんですね。


やるとしたら、火力発電だったら、炊き続けるっていうことはできるかもしれない。大規模な水力発電でもOKです。ただ大規模な水力発電は立地場所も限られているし、あれを作ると自然破壊とかあるとか、限界があるということです。

この事を考えなきゃいけないという事ですね。


従って私はですね。エネルギー安全保障や多様化の観点から原発に代えて風力や太陽光というのは無理なんですが、原発も風力も太陽光もやりましょうと。両方やろうと。

特に水力発電やバイオマスなどは地域のエネルギー供給には効きます。電力自体は小さいですが意味はあることですのでがんがんやればいいだろうと。

いいと思うんですが、原子力の代替になるというのはちょっとさすがにそれは勘弁してもらいたい。


よくですね、ヨーロッパ。特にドイツが脱原発と自然エネルギーで有名ですがこれをご覧ください。ドイツの電源構成、2008年ですが。


ひめのブログ-2412


実に47%、約半分が石炭なんです。だから環境大事なんて話じゃないんですよ。石炭が47%。天然ガスが14%で原子力が23%。これ2008年で言うと日本とほぼ同じですよ。

だから脱原発とか言ってるんですけど、どこのどいつがそんな事言ってるんだと。こういう話なんですね。

自然エネルギー先進国と言われていますが、風力はたかだか6%です。日本よりもですね、はるかに風力発電の立地は良いんですよ?いいんですがそれでもまだ6%で、太陽光に至ってはたった1%なんですよ。

そういうもんなんですね。なんで石炭が47%、半分もあるかと言うと。ドイツは石炭を国産でできるんです。だからこれはエネルギーセキュリティーなんですよ。ドイツもエネルギーセキュリティーを考えているんですね。

そういう事を考えてもらわないとですね。ドイツは脱原発だとかドイツは自然エネルギー先進国だとか簡単に言うのは勘弁してもらいたい、という事ですね。

特にですね。ドイツやイタリアが最近脱原発に流れていると。日本のせいでそうなっちゃったんですけどね。そう言われると世界が脱原発の方へ流れているんだから日本も脱原発だとですね、世界の流れに乗れよと、まぁいつもの島国根性が出てるんですけども。


ところがですね、エネルギーセキュリティー上は逆なんですね。ドイツやイタリアなんかが脱原発するなら、その代わりに化石燃料をよりたくさん使うので化石燃料がひっ迫するはずです。従って日本も脱原発しちゃうと化石燃料が高騰してエネルギーセキュリティー上まずいんですよ。

エネルギーセキュリティー面というのは、ほかの国が使っているものじゃない物を使う。差別化をすることがセキュリティーですから、ドイツやイタリアが脱原発をするのなら日本はむしろ脱原発をしてはいけない。

世界の流れに乗るというのは、エネルギー安全の面ではだめだと。そういう事があります。


次にですね、再生可能エネルギーの限界っていうのを見極めておく必要があります。

日本はですね。風力発電が普及しているヨーロッパと違って国土の制約が非常に厳しい。今回の地震だってそうですが、風力発電だって地震が起きたらやばいわけですよ。それから台風もやばい。

ヨーロッパの場合は地球上の緯度が高い。緯度が高いところというのは強い偏西風がずーっと吹き続けるんですね。


** 参考

偏西風について
ひめのブログ-2413

**

従って風力発電に適している。
それから風力発電の建設コストが安いですね、平地が多いんです。それから近くの海も浅いので、浅い海というのは洋上風力発電も低コストでできます。


ところが日本はですね。
風は弱くて不安定で台風とかくる。ちなみに風力発電って風があんまり強すぎると危なくて止めるんですよ。それから台風だけじゃなくて落雷のリスクも非常に大きいということでですね。それから国土は、ご存じの通り山ばっかりで平地が少ないですし、人口密度が高い、地価も高いと。

それから近くの海はですね、なんとか海溝とか言って、浅い海はちょっとしかなくて、すぐにどーんと深くなりますね。従って洋上風力発電も適地がなかなかないんですね。


従って日本はヨーロッパと違ってなかなか風力発電がすすまない。最近問題になっているのは、それでも風力発電を建てるもんだから、騒音公害とかですね、そういったものが指摘されているようになってるんですね。


太陽光発電もですね、スペインとかアメリカみたいに何にも使ってない広い砂漠があるわけでもないし、地価も高いと。なかなか経済性がとれない。住宅の屋根とかビルとかに乗せていくやり方ではなかなか規模の○○(?)がとれないので難しいと。

それから後でまた説明しますが、太陽光発電は値段がちょっと高すぎるという事があります。


次にですね、日本は発電から送電、配電までの電力網、これも国土の制約を受けています。



これはヨーロッパの送電システムなんですが、


ひめのブログ-2414



お互いの国が密に、格子状に送電網を作っていてお互いに融通がききます。


従ってですね、品質が不安定な風力発電のようなものも許容量が大きい。融通をしあって流すことができる、こういうイメージになってるわけです。


ところが日本の場合は南北に細長い列島ですので、


ひめのブログ-2415



お団子みたいになっていて、背骨のように電源が通っていて、各エリアごとの連携が弱い。先ほどのヨーロッパのとだいぶ違うのですが、地域を越えた電力の融通がなかなかできない。限界がある。

くわえて原発事故の後に明らかになったように、東西で周波数も違うということです。こういう風な送電システムの場合は、風力発電とか太陽光発電とか品質の悪い電力を受け入れにくいんですね。


こういった事情があるので、ヨーロッパに比べてなかなか進まない。そのヨーロッパが進んでいるといっても、さっき言ったようにドイツはですね、太陽光は1%にすぎず、風力は6%にすぎませんから。それぐらい難しいものなんですね。特に日本のような自然の制約が厳しいところは難しい。

それから再生可能エネルギーはですね、やっぱりコストが高すぎる。私は、原子力も含めてエネルギーはセキュリティー、日本の国の独立性を高めるとかですね、生活の安全性とか安全とかそういう事が大事なので


私は原子力が安いから大事だとは思っていないし、今回の原発事故があったように、もっと、耐震強化とか、津波対策とかのためにコストをかけるべきだったと思います。
だからコストが安いから進めろとはいいません。とは言えですね、それでも、再生可能エネルギーのコストは高すぎるんですね。

コストについてはいまいろいろ議論になっていますが、


つづき,後編はこちら
http://ameblo.jp/000hime/entry-10963357758.html



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