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☆ストーリー
被災・疎開・敗戦という未曾有の極限状況下の経験を我が身を燃焼させ書き残した後期の短編集。
「薄明」「苦悩の年鑑」「十五年間」「たずねびと」「男女同権」「冬の花火」「春の枯葉」「メリイクリスマス」「フォスフォレッセンス」「朝」「饗応婦人」「美男子と煙草」「眉山」「女類」「渡り鳥」「グッド・バイ」の16編を収録。
☆グッド・バイ
太宰の死の直前に執筆された、未完の絶筆。編集者の田島は妻子と同居するために、烏声、怪力、大食漢の美女に協力を依頼し、10人の愛人と別れることを画策する。これまでの戦後の太宰の作品の中で明るくユーモア溢れる作品。その中で別れ際の“グッド・バイ”が冷淡に感じられる。是非続きを読ませて。
☆苦悩の年鑑・十五年間
太宰治の思想をぎゅっと凝縮させた作品。理想は純粋、優しい嘘と犠牲、嫌悪するものは偽善。そして、津軽人としてのアイデンティティー。これを読んで太宰文学のテーマがわかってきたような気がする。まだわからないところは残るけれど。
☆たずねびと・男女同権・美男子と煙草
オチが面白い、短編。ん?なんでここで?というところで終っていたり、結局何が言いたいのかわからない作品があるけど、この作品たちはわかりやすかった。単に私の理解力や感受性が乏しいせいかもしれないが。後期の作品の方が完成度が高くなっているように感じました。














