日曜日。台風が近づく中、仲間に誘われて、車で、乗りあわせで、埼玉の春日部のステップセミナーミーティングに参加した。

本当に全国どこにでもアル中はいるもので、その会場も満員御礼の状態だった。
ここまで来れば、知り合いはいないと思っていたら、二人ほど知り合いに遭遇して、お互いビックリ。「本当に、どこにでも現れる虫」のような目で、僕のことを眺めていた。

話の内容は、ステップセミナーというだけあって、一日で、12ステップの体験談を聞くものだったけど、ステップ5に対して話した男性メンバー、11に対して話した女性メンバーの話が面白かった。

ステップ5,と言うのは、「神に対し自分に対しそして、もう一人の自分に対して自分の過ちの本質をありのままに認めた」11は「祈りと黙想を通して自分なりに理解した神との意識的なふれあいを深め、神の意思を知ることと、それを実践する力だけを求めた」
と書いてあって、
詳しい内容は書けないけど、ステップ5の話は、飲み屋、酒屋を転々と変えながら、酒を買い、飲み続けて、仕事を休み、酒と、麻雀に狂ったアル中を、癌と戦いながら必死に止めよう、変えようと、飲み屋、酒屋に「こいつが来たら販売中止にしろ!」と宣伝しまくり、等の本人は、病気のことは、一言も告げることなく、頑張った友人の話をしてくれた。
それに気づいたとき、もう友人は他界していたが、自分のかこの過ちを心底認め、改めようと決意した大きなきっかけだと話してくれた。

ステップ11の話は、断酒して20年以上の経歴を持つ人で、祈りを続け、仲間の中で、AAの中に身を置くことで、飲まない人生を楽しみ、その事をメッセージとして届けること、スボンシーに伝えることが(スボンシーも癌と言う病気で現在闘病中)、残された自分の使命じゃないかと話してくれた。

AA創世記のメンバーだけに、経験してきたことも自分達から比べたら、スケールが違う。
酷い話も沢山出てきたが、多分、ほぼ全部真実なんだろう。

どんなに背伸びしても、相場を重ねた仲間には敵わない。でも、相場を重ねた仲間は、新しく繋がった仲間に会わせることはできる。
僕も、相場を重ねて、その時その時の自分なりのステップを使って、これからも、酒の囚われから抜けて、酒の無い新しい生活を送っていきたいと思う。そして、その経験をいつか、間だ苦しんでいる仲間にメッセージとして届けていきたい。酒の力を借りなくても当たり前のことが当たり前にできるまいにち、感じる毎日、
そんな自分になれることを希望として持っている。そのためには、AAの中に染み付いている。身を置くことで、いつか、実現するんじゃないかと期待している。