まだ緑が残る季節。
軽井沢を散歩していた時のこと。
観光客らしき人がひとり向こうから歩いてきた。
そんな時、時には「こんにちは」なんてご挨拶したりするのだけど、
その時はなんとなくお互い何気なくすれ違った。
ご婦人だった。
すれ違って10mぐらい行ったところだったろうか・・・。
私の足が止まった。
ん・・・・?
香水・・・?
思わず振り返った。
そのにおいの発信源を理解しようとしたのだ。
すれ違った人はそのまま私とは反対方向に進み、まあ観光客さんだな、とすぐにわかる。
あの人の香水だ。
それは、香りではなく、におい。
正直、いいにおいではない。
強い、きつい、人工的な、におい。
エレベーターで残っているような残り香。
不快、と表現した方がいいような。
空気にこびりつくような。
こんな外でもこんなに残り香が溜まるのだと思った。
同時に、
森の中で香水は
不要だと思った。
アロマとか、ハーブとか自然のものならまだいいと思う。
でも、こういう人工的な香水の匂いは、どんなに高価だろうがいらない、。
もしかしたら
香水をつける事情があったのかもしれない。
身体的な理由で香水をつける人もいるだろう。
だとしたら申し訳ない。
でも
わたしはその時、あらためて勉強した気がした。
「自然の中で人工的なにおいは要らない」。
森の中には針葉樹の匂いとか広葉樹の匂いとか、落ち葉とか土とか、森の香りがある。
わざわざ自然を求めてきてるはずなのに、値段だけ高い液体を自分にふりかける。
(・・・もしかしたらこれは、軽井沢、という妙なハイソな感がそうさせているのかもしれない。八ヶ岳山麓(西麓)でもたぶんそういう観光客さんはいるのかもしれないけど、より自然に近いせいか、そこまでの香水のきつい人には会ったことはない。たまたまかもしれないけれど…)
人工的なにおいがその場にこびりついたら、森との時間が台無しだ。
「自然の中では香水はいらない」。
あるいは、どうしても香水をつけるのなら、香り選びも重要だ。
融合するような、さりげなーい香りを、サリゲナク。
それは自然の中にお出掛けすることを意識することでもあると思う。
そういうチョイスなら、それは粋なこと。
まあそれでも人工的な香りをつけることは要らないと思うけれど。
自然は自然で、人工物は人工的で、
自然の中では結局は不自然、違和感、なのだ。
だから敬意を込めて、自然の中にいさせてもらわなくては。
自然の美しさに、毎度ありがたいと思う。
気候はきびしくても、
景色を見れば、贅沢で貴重な体験を刻まさせていただける。
あらためて、自然に感謝である。

